福島フィールドスタディ報告会を行いました

学校生活

福島フィールドスタディ報告会を行いました

 昨年の12月25日から27日まで、中高生15名が筑波大学附属駒場中・高等学校、灘中学校・灘高等学校と合同の福島フィールドスタディに参加しました。地震、津波、原発事故という複合災害を経験した福島を訪れ、現地の方の話を聞き、これからの未来にどう活かすか探究・創造することを目的として企画されたもので、3月11日(月)にフィールドスタディの総括として報告会が行われました。参加した生徒たちは、フィールドスタディを通して各自が興味を持ったテーマをさらに調べ、問いを立て、解決策を提示する探究学習を行ってきました。報告会では、各自の学習内容が1枚のポスターにまとめられ、それを元に5分間で内容を発表するというポスターセッション形式で行われました。成城学園中学校高等学校、筑波大学附属駒場中・高等学校の生徒に加え、各校教職員、保護者、さらに福島からホープツーリズムの方が足をお運びくださり、総勢50名以上の方にご参加いただき、各ポスターセッションを巡りながら報告を聞いていただきました。
 フィールドスタディに同行した羽崎麻那教諭によると、実際に被災した現場に足を運んだことで、津波の威力を目の当たりにしたり、現地の方の話を直接聞くことで伝聞では感じることのできない熱量を感じることができたりしたとのこと。様々な環境、異なる立場の方から話を聞くことができ、知れば知るほどモヤモヤとした割り切れない気持ちが湧き上がり、それが各自のテーマ、そして探究学習へと繋がってきたと説明がありました。この報告会は生徒が学んできたことを伝える場であると同時に、被災の当事者にはなれずとも被災者と共に起きたことを知り、知ったことを他の人と共有する共事者になるための場でもあるとの説明がありました。
 生徒たちの学習テーマは「風評被害」「放射線に対する誤認識」「被災者のメンタルケア」「ALPS処理水」など様々。各自の発表からは、それぞれの問題に自分ごととして真摯に向き合ってきたという熱量が感じられました。発表を聞いた先生方からは「体験するだけでなく、それを振り返り発表することでさらに深い学びに繋がったと思う。この取り組みが続くことを祈っています」「人の視点で物事を見ると違う世界が見える。これからの社会の課題が凝縮されたような福島に赴き、体験したことを通して、誰のために、何をするか考え続けてほしい」との言葉をいただきました。

福島フィールドスタディの様子はこちらをご参照ください。

活動報告一覧