人工芝の中庭

 少々気が早いかもしれないが、中学校では面談日が始まっているので、平成23年の中学校高等学校を私なりに振り返ってみる。
 今から一年前のこと、実は、どのような年の暮れで、どのように年明けを迎えたのか、あまり思い出せないでいる。何と言っても、今年の3月11日を境に、世の中の空気に包まれた成城の中高が一変してしまった。
 入学式は新入生と保護者のみという在校生のほとんどが出席できない中で行われた。その後、原発問題への対処や地震・震災対策があれこれ講じられ、夏が近づくと節電の呼び掛け、富浦での中1海の学校は今回見送られることになった。夏休みはただただ暑かった。2学期に入り、頭の片隅にはいつまた地震がくるかも、と思いつつ、例年とほぼ変わらず、校内球技大会、体育祭・運動会、文化祭、強歩大会、合唱コンクールと一つまたひとつ学校行事が実施できた。いつもの秋、何よりこれがいちばんなのだろうと思う。

 これから中3、高3はそれぞれの4月に向け、振り返る閑もないくらい前進しなければならない。

(つづく。来週号は今年最終号)