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  • 2011.06.27

    学校歳時記 3 見送られる今年の富浦での「海の学校」

    学校歳時記

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富望荘

東日本大震災発生から108日以上が過ぎた。津波被害の甚大さが日増しに明らかになってくる。また、福島第一原発事故に始まる問題の方は、一向に収束しそうな気配すらない。
中学校の伝統行事「中1海の学校」は、成城学園の校外施設富望荘(千葉県南房総市富浦町)を利用し、原岡海岸で半世紀以上行われてきた。新入生を迎えた四月から、今年の実施を危ぶむ声はあったものの、遠泳なし、海辺でのライフセービング実習を中心とした生命教育と今年ならではの防災教育とを組み合わせたプログラムで、「海の学校」の灯を絶やさない工夫を考えていたところだった。
保護者に対して説明会を開こうという段になって、実施に当たっては慎重に考えたいという言論が増え、特に原発問題は今年強行することが赦されないような社会問題にまで発展してしまった。残念ながら、今年の「海の学校」の実施は見合わさざるをえない。
今、学園プールでの水泳訓練と運動会を内容に盛り込んだ代替案が浮上中である。