ブログの表題ですが、中学校の校長室には、澤柳先生の写真と先生直筆の『博学深究』の扁額が飾ってあります。この意味の出所を調べてみても、どうやら中国の故事ではなく、澤柳先生のオリジナルらしいようです。本来であれば、「広く浅く」が通例ですが、どうもそう簡単な意味ではなさそうです。そんなことを考えて、学問を広く学び深く究めるために、あくまで自発的に自学自修自律を求めて指導された澤柳先生の思いを勝手に使わせて頂き、このタイトルに決めました。今回のゲストは、常任委員の女子生徒二人です。

博学深究2

それでは、インタビューを始めたいと思います。最近、何かハマっていることありますか?
I: 部活関係ですが、水泳部の大会で、初めてバタフライにエントリーしたらベストが出ました。今までバタフライは疲れるイメージがあったのですが、ハマってしまいました。水泳は、5歳からやっていて、小さい頃からスイミングに通っていました。
是非、今度、その泳ぎを見せて下さい。Oさんは、何かハマっていることありますか?
O: ん~、音楽をひたすら聞いているぐらいです。
どんな音楽ですか?
O: 「バック・ナンバー」というグループですが、歌詞が心に沁みて、めっちゃ歌上手くて、歌詞が「青春っ!」て感じで、私達の年代は、とても感動するんです。
みんなの年頃だと嵐とか、ジャニーズ系じゃないの?
I: 最近、邦ロックというのが流行っていて、日本でも色々なバンドが出ています。「バック・ナンバー」は、バラード系で、リズムが良く、深く心に沁みる失恋系の歌が多いんです。ボーカルの人が、好きな人を振り向かせたくて作ったそうで、彼女を思って歌っている。その人を想って歌う曲です。
ちょっと、サビの所を歌って下さい。
O:

会いたいんだ ♪ 今直ぐ ♪ その角から飛び出して来てくれないか~ ♪

I: 恋する乙女だから、そういう曲が沁みちゃうんです。(笑)男子も女子も好きです。
有難う。他にも何かありますか?
O: 少女漫画を読んでいます。「アオハライド」というタイトルで、片思いの男子が居て、すれ違っちゃうみたいな・・・、アハハ。(笑)題名の意味は、青春の青い春に、乗るっていう意味です。今、恋愛系の漫画にはまっています。
それでは、本題に入りますが、まず常任委員のメンバーとして、登校指導について、どう思いますか?
O: 必要だと思います。土曜日は登校指導をやらないじゃないですか? 先生のいない土曜日は、道幅一杯に広がってグタグタです。平日は、登校指導をやっているから広がらないのだということが分かりました。挨拶も全然返してくれない人がいます。でも、小学生が挨拶をしっかりしてくれるのは嬉しい。
I: 同じ意見です。登校指導で、顔見知りができると嬉しい。特に小学生に「登校指導のお姉ちゃんだ」と言われるのが本当に嬉しい。
本来であれば、登校指導なんて必要ない。一人一人がマナーをしっかりと守ってくれれば、先生が立つ必要ないと思うのだけれど。
I: 登校指導は、やりたいです。いろいろな人から声を掛けられる。私達は、楽しいので、率先してやっています。登校指導というより、ただ『挨拶運動』みたいに思っています。
O: 挨拶が、すべての基本。重視すべきです。
その通り。全校生徒がそういう気持ちを持ってもらいたいな。

《中略》 この後、クラスボールの管理やゴミの分別に関する話題となりました。
 
それでは、最後に将来の夢を聞かせて下さい。
O: 私は、国家公務員、具体的には、警察官になりたいです。刑事ドラマに憧れ、婦人警官がバリバリと働くのが恰好いい。国に役立つ仕事ができたらいいなあと思います。
I: 私は、弁護士になりたい。もともと受験の時に憲法とかを社会でやったんですよ。法律のことを勉強していて、憲法で守られているものが沢山あるということが解って、憲法を覚えるのが楽しくなりました。弁護士のドラマ『全開ガール』の主人公に憧れました。弁護士に成れたらいいなあ。大変な仕事だと思いますが、人の役に立ちたいです。
もっとミーハーな感じだと思っていたが、意外だなあ。二人とも将来の目標に向けて頑張って下さい。今日は、有難う。また、常任委員として学校の為にも頑張って下さい。

ごく普通の姦しい女子生徒かと思いましたが、意外にも公務員志望であることを聞いて驚きでした。しっかりと自分の将来を見つめていることを知り、とても感心しました。また、成城学園では、一昨年度から『登校指導』という形で朝、駅から正門までの通学路に先生と生徒それに保護者も加わり、マナー向上運動を行っています。登校指導について、常任委員である二人は、どんな気持ちでやっているのか本音を聞いてみると楽しいとの回答が出たのも意外でした。授業の様子だけでは、あまり見て感じられなかったことを知ることができ、参考になりました。これからも学校で色々なことを幅広く学びながら、それぞれ将来の夢に向かい邁進して行ってもらいたいと思います。