中高メディア委員と三省堂書店成城店が夢のコラボ!

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中高メディア委員と三省堂書店成城店が夢のコラボ!

10月中旬からメディア委員作成のPOP(9枚)が三省堂書店成城店に展示されました。(11月下旬まで展示予定)POPはおすすめ本の横に点在して置かれていますので、店内をぐるっと回って探してください。読書の秋です。三省堂書店成城店へぜひ足を運んでみてください!

さっそく司書教諭・嵜口と企画広報課の吉澤とで店舗撮影に伺ったところ、POPの置かれている本が残りわずかになっていたり、売り切れていたりと大変反響があることがわかりました。三省堂書店店長・廣瀬さんにお話を伺ったところ「生徒さんのPOPと本の力の相乗効果で売り上げが上がっています。売り切れて補充したりしています。ロングセラーの本の紹介やレベルの高い新書の紹介など、こちらも勉強になっております」と大変嬉しい感想をいただきました。今後もこの取り組みは継続的に行っていきたいとお伝えしたところ、ご快諾いただきました。ありがとうございました!!

そして今回は三省堂書店のお客さんの心をわしづかみにして本(シャーリー・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』東京創元社)を売り切っていたPOP作成者・高塚すみれさん(高校1年A組)にインタビューを行いました。

—高塚さん、POPの力でおすすめ本を売り切っていました。すごいですね。
高塚 私が書いたPOPがすごいのではなく、この本とその帯の言葉がすごいのです!

-そうですか。
高塚 この本のタイトル『ずっとお城で暮らしてる』と表紙の絵を見れば、どこかの国のプリンセスのお話かと思いきや、帯の文章が「すべての善人に読まれるべき、本の形をした怪物である。」ですよ。この両方を見たときに「なぜ?」と思い、どうしても読みたくなるはずです。

—そうですね。帯の文章を書いた桜庭一樹さんは特徴のある小説を書く作家さんだから、この文章もさすがですね。善人と怪物……このギャップに読まずにはいられなくなりますね。本の裏表紙の文章にも惹かれますね。この作者は魔女と呼ばれた女流作家なんですね……。さて高塚さんがこの本を手に取ったきっかけを教えてください。
高塚 本は好きで、海外の物語、特にファンタジーが好きです。そこで海外のベストセラーをネット検索したところこの本が見つかり、近くの図書館で借りました。本当に怖かったです。一人称の主人公「私」の主観で物語が進みます。まるで作者と主人公の共謀のようでした。この本自体が悪意の塊で、内容がぶっ壊れている……というあまりのギャップに驚かされます。

—そんな本をPOPに取り上げたんですね。なぜですか?
高塚 あまりにも後味が悪く、だからこそ頭に残った作品だったので。(笑)

—確かに強烈な内容のようですね。私も読んでみます。さて高塚さんは中高図書室でもよく本を読んでくれていますが、年間どれくらい本を読んでいるんですか?
高塚 今はテストなどで忙しくてあまり読めていないんですが、年間200冊いくかいかないかという感じです。

—さすがですね。海外の小説が好きとのことですが、私も高校生の時は海外の小説をたくさん読みました。イギリスのブロンテ姉妹の『ジェーン・エア』や『嵐が丘』の女性主人公の強烈な個性にはとても惹かれました。
高塚 『嵐が丘』は聞いたことがあります。海外のファンタジー小説は別世界で面白いですよね。あと先生に貸してもらったデュ・モーリアの『レベッカ』も面白かったです。主人公のレベッカは夫が殺人鬼だと知っているのに、それでも夫のことを好きでいるその強さがすごいなと思いました。

—そうですよね。私も『レベッカ』は大好きです。魑魅魍魎の中で生き抜く不屈の女主人公という感じでいいですよね。さて多くの本を読んでいる高塚さんが今後読んでみたい本はどんな本ですか?
高塚 明治の文豪の作品を読んでみたいです。

—夏目漱石とか森鴎外の作品ですか?
高塚 実は『文豪ストレイドッグス』が好きでそこに出てくる中島敦の作品が読みたいです。『光と風と夢』です。この本は『ジキル博士とハイド氏』を書いたスティーブンソンの晩年を書いた作品だそうです。あとは中島敦の『文字禍』も読んでみたいです。

—これからもいろいろな本を読んでみてください。今日はありがとうございました。

  • インタビューに答えてくれた高塚すみれさん
    インタビューに答えてくれた高塚すみれさん

  • 高塚さんが作成したPOP。お客さんの関心を引いているようです
    高塚さんが作成したPOP。お客さんの関心を引いているようです

  • 他にも全部で9つのPOPが店内に展示されています。ぜひ探してみてください!
    他にも全部で9つのPOPが店内に展示されています。ぜひ探してみてください!

(文責・嵜口康子)

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