仲間とともにさらに上のステップへ -SAIL(SEIJO Academic Interactive Learning)プログラム-

学校生活

仲間とともにさらに上のステップへ -SAIL(SEIJO Academic Interactive Learning)プログラム-

  • 前の記事
  • 2023.07.27

    仲間とともにさらに上のステップへ -SAIL(SEIJO Academic Interactive Learning)プログラム-

  • 次の記事

 今年5月、中学校高等学校でオリジナルプログラム「SAIL(セイル)」がスタートしました。生徒たちが卒業生、教職員と連携しながら、実社会との繋がりを通じて自身の現状を適切に分析し、目指す将来・夢・目標を実現するための思考力を身につけることを目的とした1年にわたるプログラムです。1年を3つのフェーズに分け、1学期はフェーズ1「大学との連携による学び」をテーマに6回の活動を行いました。
 SAILは、成城学園卒業生組織のRootin’が企画運営する完全オリジナルのプログラム。参加する中学生、高校生が大学のゼミナールのように、ある問題について課題を特定し、仮説を立て、その仮説を証明するためのリサーチ、ディスカッション、プレゼンテーション、ディベートを繰り返し行い、「考える方法」を身につけることを目的としています。フェーズ1の「大学との連携による学び」のプログラムを企画したのは、成城大学卒業生でRootin’の一員でもある穴本玲奈さんです。このプログラムでは、生徒たちが「与えられたものについて考えるだけでなく、なぜ自分がそう考えたのか、こういう思考に至ったのか、思考を深掘りできるようになること」を目指し、フェーズ1では大学の授業で繰り返し行うことになる「深く調べて深く分析するための武器(=調査のフレームワーク)を身につけることが狙い」と語る穴本さん。フェーズ1~3は、それぞれ6回の活動を3周繰り返します。1、2回目は基礎インプット、3、4回目はフィールドワーク、5、6回目はプレゼンテーション(アウトプット)で1つのフェーズが構成されています。フェーズ1の「大学との連携による学び」も1、2回目で与えられたテーマについてグループでリサーチ、ディスカッション、プレゼンテーションを行い、3、4回目は都内の大学を訪れ、実際に大学の授業を受講するフィールドワークを体験。5、6回目はSAILとはどういうプログラムかを他者へ伝えるための準備とプレゼンの時間で構成されています。「1、2回目の机上で得た知識が3、4回目で大学の授業を体験することで立体化し、5、6回目では4回目までに得た知識と体験を自分の中へ落とし込んで、プレゼンという形でアウトプットする。1つの物事を多角的・多面的に見る力を付けられるようにプログラムを組んでいます」。
 7月15日(土)はフェーズ1の第6回目が行われました。SAILプログラムの特異性、このプログラムでしか得られないことをグループでまとめ、プレゼンし、それに対するディスカッションをしました。「参加したからには何かを得たいというワクワクするような期待に満ちた目」だったという初回の生徒たち。「回を重ねるごとにうまくいかないフラストレーションや戸惑いの表情が見られるようになった」と生徒たちの様子を教えてくれた穴本さん。思ったようにうまくいかない自分に戸惑いながらも、もっとやらないといけないんだ!という自分の足りなさに気づき、フェーズ1が終わった今、また目つきに変化が生じたと語ってくれました。「もっとできる!」と成長の余地に自分たちで気づいた生徒たち。きっとプログラムに参加しなければ気づかなかったことだと思います。
 「生徒たちは、自分を変えたいとか何らかの問題意識を持って参加しているのだと思うけれど、その問題や課題をどう言語化し解決するか、行動に起こすかが分からないのだと思う。そこのお手伝いができたらと思っています」と話してくれた穴本さん。生徒たちの力を伸ばす陰の存在としてプログラムを運営してくれていますが、生徒たちにとっては眩しく輝く憧れの先輩として映っていることでしょう。「こんな先輩になりたい!」と思わせてくれる身近な存在として、これからも生徒たちを引っ張っていってくれることと思います。

7月15日の第6回はグループごとにSAILプログラムとは何か?についてプレゼンテーションしました

  • プレゼン後の質疑応答は、自分の足りなさと他者の視点を知るためのとても貴重な時間です
    プレゼン後の質疑応答は、自分の足りなさと他者の視点を知るためのとても貴重な時間です

  • フェーズ1を終えて、気づいたこと、人から言われたこと、次回に向けての課題などを書き留めました
    フェーズ1を終えて、気づいたこと、人から言われたこと、次回に向けての課題などを書き留めました

生徒たちに寄り添い、絶妙な距離感で生徒たちの思考を促しサポートしてくれる穴本さんと大学生TA(ティーチングアシスタント)

  • 「プログラムに参加している自分たちに誇りを持って!」。足りないところを指摘しながらも、力強い言葉で鼓舞してくれる頼もしいTAたち
    「プログラムに参加している自分たちに誇りを持って!」。足りないところを指摘しながらも、力強い言葉で鼓舞してくれる頼もしいTAたち

  • プログラム自体の運営とフェーズ1を企画してくれた穴本さん。生徒たちの素敵な先輩でもあります
    プログラム自体の運営とフェーズ1を企画してくれた穴本さん。生徒たちの素敵な先輩でもあります

Rootin'について

Rootin’は「成城」にルーツ(Root)を持つ仲間を応援(Rooting)するために2020年に有志で設立された完全会員制/紹介制の成城学園限定の組織。現中高生/大学生(成城卒他大生含む)/成城卒社会人の繋がりを強め・活性化するためのプラットフォームの提供および様々な企画を実施しています。

活動報告一覧