残暑が続き、11月になっても台風の進路が気になる異常な気象でしたが、やっと朝晩が冷え込み、間もなく冬の訪れを感じる季節となりました。本学園では、幼稚園から大学までが一斉に行なわれる文化祭が終わり、いよいよ期末テストに向け、生徒の表情も厳しくなって来ました。高校3年生にとっては、高校生活最後の定期試験となり、成城大学への推薦を含め、自分の志望大学に進むための大団円となります。是非、納得行く成績をとってもらいたいと思います。
さて、今回は、写真展で特選を受賞した中学2年生の女子生徒に話を聞いてみました。

第47回東京私立中学高等学校写真・美術展で特選受賞、おめでとう。
O) 有難うございます。
今回、受賞の決まった作品『このゆびとーまれ』の撮影秘話を教えてください。
O) 写真部の戸隠合宿で、湖畔に多くのトンボが飛んでいて、大学生のコーチが捕まえ方を教えてくれました。たまたま、自分の左指に止まったトンボを見て、これだと思い、慌てて右手にカメラを持ち、撮影したのが、この作品です。トンボが静かにじっとしていてくれて助かりました(笑)。
あの指は、自分の指だったのですか。この作品が、入選すると思いましたか?
O) いいえ。先生から今回の入選作品の発表があった時も『え~(みんな)すごい』と思いながら聞いていて、まさか自分の作品が入選しているとは、思いませんでした。
普段の写真部の活動は、どんなことをしているのですか?
O) 神社とか植物園に行って、写真を撮ったり、暗室で写真の引き伸ばし作業などをしています。
特に興味を持っている被写体は、ありますか?
O) その時のフィーリングとインスピレーションで対応しています。
そういう才能は、どこで培われたのですか?
O) 今まで入賞とか受賞するという活動を全くしたことがなく、今回の受賞は、自分でも本当に驚いています。
この受賞が、自分の才能を発見するきっかけとなるかも知れませんね(笑)。最近、何かにハマっていることはありますか?
O) ん~、ギターですかね。ギター部とも兼部しているのですが、定期テスト中に集中がなくなるとギターを弾いて、気分転換をしています。テスト期間中にだけギター演奏が上手くなります(笑)。
得意教科は、何ですか?
O) 英語です。小学5年生から習っていて、今(英検)2級を取得しています。
凄いね。次は、準1級に挑戦ですね。ところで、尊敬する人物、目標とする人は、いますか?
O) 英語のしゃべれる人が、格好良いと思います。私の母は、(英語が)ペラペラなんです。昔、オーストラリアに留学していて、色々とトレーニングしたみたいです。ホームステイの来客があった時も『娘が話せるので、話してみて』と私に振られるのです(笑)。
英検2級ならば、それくらいの日常会話は、問題ないでしょう。英語の力を発揮して、何かやりたいことはありますか?
O) 英語を使って、色々な国を旅してみたいです。観光地でなく、地元の人しかいないような場所へ・・・。以前、母から日本語の使えない所に連れて行かれて、私が『何か食べたい』というと『じゃあ、買ってくれば』としらっと言われて、(英語を)しゃべらせようとするんです(笑)。
それもユニークなお母さんの教育方法だね。それでは、最後に将来の夢を聞かせて下さい。
O) まだ、はっきりと決めてはいませんが、大学で心理学を学びたいと考えています。それと海外に住んでみたいと思います。色々なところを旅して、自分に合った場所を探してみて・・・。例えば、インドとかに行って、訛りのある語学も勉強してみたいと思います。
今日は、色々な話を聞かせてもらって有難う。次の目標である英検準1級を目指して、頑張って下さい。
O) はい。頑張ります。

 偶然にも2回連続でお母様のエピソードが語られるインタビューとなりました。ご自身で身に付けた英語力を娘にも伝授したい、そんな印象を持つ、楽しい話を聞かせてもらいました。次の目標は、年明けの第3回英語検定で準1級だそうです。海外帰国生でもなく、日々のトレーニングで上達した英語力。まさに、これが成城学園の目指す英語一貫教育のモデルパターンかも知れません。大学入学共通テストの英語民間試験導入が延期となり、4年先延ばしとなりました。現高校生にとりましては、大きな影響があります。しかし、成城学園の目指す英語教育改革は、大学入試の為の改革ではありません。将来、世界で活躍するためのツールとしての英語をしっかりと身につけてもらいたいとの思いがあります。また、ユニークな生徒を一人発見しました。