新校舎完成に伴う引っ越し作業のために、今年度の業務は4月1日からスタートしました。これまでに無かった最新の機器、特に生徒に情報提供するサイネージ(ディスプレイ)やデジタル教材のためのOAシステムの取り扱いに戸惑いながらも、、何とか新年度が始まりました。生徒も新校舎での授業に慣れ、やっと一息といった所です。
そんな中、First Lego League世界大会5位入賞のニュースが飛び込んできました。今回のゲストは、そのメンバーの一人で、電気部とサッカー部に所属しているK君から世界大会の様子を聞いてみました。

お帰り。世界5位、おめでとう。
K) 有難うございます。
まず、レゴ世界大会の様子を聞かせて下さい。
K) フィリピンのセブ島で行われた大会なのですが、行く前のイメージと違い、現地は貧富の差が大きく、自分達は日本での生活に恵まれているんだなというのを感じました。
いきなり、衝撃的な感想だね。どういう所を見て、そう感じたの?
K) 都心から少し橋を渡っただけで自力で生活しているような環境なのです。到着後、車で移動したのですが、運転手の人が犬を轢いても、気にもせず走り去ったのには、びっくりしました。
最初から波乱含みの感じだったのね。それで、大会の方は、何か国参加したのですか?
K) 22ヶ国参加しました。
ロボット部門5位ということだけど、他にどんな部門があるの?
K) プレゼンテーション部門というのがあります。これは、コアバリュー、ロボットデザイン、プロジェクトの3つから成り、課題となるテーマ(今年のテーマは『TRASH TREKゴミ拾い』)についてチームで協力して、ロボットのデザインや解決方法を発表する競技になります。
勿論、日本代表だから国内予選があったのだよね?
K) はい。僕達は、関東大会を1位で通過し、全国4位という成績で、その内の2チームが、この大会に参加しました。
私も子供の頃、レゴで遊んだけれども、どうしてレゴに興味を持ったの?
K) 僕は、物を作ることが好きで、レゴで大きな「戦艦」を作りました。その様子を見ていた母が、どこか(その才能を伸ばせる)塾を探そうかということになり、クレファスという塾を見つけてくれました。今回もこの塾が選抜チームを結成して、参加することになった経緯があります。
お母さんの先見の明、すごいね。レゴを作っている所を見て、君の才能を見出したんだ。私の子供の頃のレゴは単なるブロックだったけれども、今のレゴは大分進化しているのではないですか?
K) 今のものは、レゴブロック・プロと言って、それぞれが細かいパーツになっています。それを使ってアタッチメントを付けて、アームを作ったりします。
そんなに進化しているんだ。
世界大会の写真を見せてもらい、最新のレゴブロックや競技の様子を説明してもらいました。
世界大会に参加して、何か驚いたことはありますか? 言葉とかは、大丈夫でしたか?
K) 言葉は、単語を繋げてしゃべっていたので大丈夫でした。驚いたことといえば、とにかく日本人は内気で真面目、外国人はハッチャケているので、圧倒されました。例えば、優勝したのがイスラエル・チームだったのですが、親とか関係者が大騒ぎをしていました。実力的にもこのチームは、格が違いました。
日本人は、何事にも控えめだからね。レゴの技術を磨くために普段から心掛けていることは、ありますか?
K) 常にアタッチメントをフィールドで動かすことを考えていることですかね。(組み立てたレゴを競技フィールドの中で、どのように動かすと面白い動きになるのかを想像するそうです。)
常にレゴ一筋といった感じかな。それでは、最後に将来の夢を教えて下さい。
K) 今回の大会に参加して、世界一になることは、頑張ればできると思いました。できれば、ノーベル賞に値するようなエンジニアとして世界のトップみたいな人になりたいです。他の国の人に聞くと大統領になりたいとか大きな夢を言っているので、自分も彼らに負けないように頑張りたいです。
今回の大会に参加して、相当良い刺激を受けて来たね。それと同時に日々の勉強も怠らないようにね。今日は、有難う。

 世間では、グローバル教育が叫ばれていますが、自分のやりたいことを通じて、世界の様子を知ったり、英語でプレゼンしたりと、当にこれから求められる教育を大会参加を通して経験してきたようです。他国の貧富の差を目の当たりにしたり、日本人の内気な性格に気付いたりと実に良い経験をしています。また、子供がレゴで遊んでいる姿を見て、専門の塾に行かせてみようと思うお母さんの行動力にも感心しました。このような生徒が、新しい校舎のICTに興味を持ち、勉強に生かし、世界に羽ばたいて行ってもらいたいと思います。