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  • 2024.02.02

    副校長ブログ「ゆめみる」第17号 『成城学園前駅』

2025年、成城学園が現在の新宿区牛込の成城中高の敷地から、この現・世田谷区の砧村に移って100年の節目を迎える。このブログの読者の皆さんはもうご存知のことと思うが、成城学園は「世田谷区成城」にあるから成城学園と名乗っているのではなく、「成城学園」がこの世田谷の地に移転したからこの地が「成城」と呼ばれるようになった。世田谷区成城とはまさに学園城下町なのである。

「小田原急行鉄道」(現:小田急電鉄)が小田原線を開業したのが1927年。通学する生徒や、子どもを成城学園に通わせるために学園近くに引っ越してきた親の通勤のために「成城学園前」という駅はできた。「成城」という駅名ではなく、「成城学園前」なのはこのためである。学校の名を冠した駅はそれなりにあるだろうと思うが、こうした形で駅がつくられ、さらには街が形成されたケースはそんなに多くはないだろう。

成城学園前の神奈川寄りの次の駅は喜多見だが、ここには「喜多見検車区」という車両基地がある。昨年12月10日、人気だった小田急ロマンスカーVSEがこの日ですべての運行を終える「ラストラン」の日、その夜に成城学園前駅の上りホームが鉄道ファンであふれかえった。ラストランを終えたロマンスカーがこの成城学園前駅で乗客をおろし、喜多見検車区にはいるその最後の瞬間を見るためだ。

その喜多見検車区があるゆえだろう、成城学園前駅が終点・始発となる列車もある。平日、東京メトロ千代田線から小田急線に乗り入れる電車の一部は、成城学園前を終点としている。学園の名を冠した駅で、かつターミナル駅でもあるとなると、成城学園前駅はかなり希少な存在だ。

朝、ゆっくり寝ながら電車に乗っても、車掌さんに容赦なく起こされるということ。これも通学しやすい学校、といえるひとつの理由と言っていいだろう…(笑)

  • 小田急線開通当時の成城学園前駅ホーム
    小田急線開通当時の成城学園前駅ホーム

  • 小田急ロマンスカーVSE(筆者撮影)
    小田急ロマンスカーVSE(筆者撮影)

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