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  • 2023.12.08

    副校長ブログ「ゆめみる」第15号 『いちょう』

成城学園の正門から成城の街へむかって130mほどだろうか、すっと天高く伸びたいちょう並木が続く。このいちょう並木は「せたがや百景」にも指定され、秋を感じる成城学園のひとつの風景になっている。この時期、このいちょう並木を撮影するために、道端で足をとめカメラを構える方も少なくない。

成城学園に通勤していると、四季の移ろいを感じることが多い。

春は、中高のコンクリ坂門の前にあるソメイヨシノの木が、いち早く開花する。それを合図に、成城の街の桜が一気に咲き誇る。大グラウンドの仙川沿いに咲き誇る桜並木は、成城学園が新宿からこの地に移転してきたときに、当時の生徒たちの手によって植えられたものだそう。夏は、正門を入って左に折れた中高に向かう石畳の道すがら、紫陽花の花が美しい。それぞれ深い青色だったり淡いピンク色だったりと、様々な色を見せる。そして秋。正門前のいちょう並木だけではなく、中高校舎のメインエントランスの裏側、100年の森にあるいちょうの木も美しい黄色に色づく。新校舎をつくる前、このいちょうは旧高校校舎前に植えられていたものだったが、現在の場所に移植され、たっぷりと葉を付けている。そして冬。葉を落とし枝だけになった広葉樹と、ヒマラヤスギやアカマツなどの針葉樹に積もった雪が、水墨画のような趣ある光景をつくる。

もう十数年前になるが、筆者が広報に関わっていた時、ノベルティグッズに「学園の四季」と題した4枚のクリアファイルを作った。現在はもう作ってはいないが、この秋と冬は筆者が写真を撮り、それを業者さんに送って作ってもらったものだった。

いま中高は期末試験。生徒は早く下校し、いつもは生徒の笑い声であふれるカフェテリアは、早くに照明が落ちて、薄暗くがらんとしている。期末試験後、中学は期末特別授業、高校が集中講義となり、中高とも午前で終わるため、カフェテリアの年内の営業はもう終わっている。筆者は大学の売店から買ってきた昼ご飯を、誰もいないカフェテリアで食べる。目の前の、ちょっとシーズンを終え散り始めた山吹色のいちょうを眺めながら…。

カフェテリアのテラス席から見る自然の色には、ほんとうに癒される。

  • 大学正門から 
    大学正門から 

  • いちょう並木を見上げる
    いちょう並木を見上げる

  • 「学園の四季」
    「学園の四季」

  • カフェテリアから
    カフェテリアから

※冬休みに入るため、副校長ブログはしばらくお休みさせていただきます。

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