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  • 2023.06.09

    副校長ブログ「ゆめみる」第5号 『くしゃみの出どころ』

「先生さ、へ~っクション!ってわざと言ってるでしょ!」
ある同僚からの一言。
「今までは向こうから聞こえてたけど、今度は反対側から聞こえるからさぁ。」

中高一貫の新校舎ができて8年目。
中高の職員室は一般教室8教室分の広さがあり、教室階の廊下の位置に職員室の中央を貫く通路がある。テスト期間中以外は生徒の出入りも自由なため、その中央通路で教員と生徒が談笑している光景も日常だ。

その通路を挟んで、専任教員の席と非常勤講師の席が配置されているのだが、成城学園の場合、専任教員の席は教科ごとの島になっている。副校長の座席はその端っこのほうにぽつんと置かれている。

と、くしゃみの話。
そういえば生徒の前でするといつも笑われるのだが、そんなに意識したことはなかったかもしれない。だが、25年の付き合いがある同僚に改めて言われると、「そんなにわかりやすいくしゃみなのか…」と改めて自覚する。と、それ以上に、こんなに広い職員室なのにくしゃみごときがそんなに聞こえているんだと、それも驚いた。

多くの学校では職員室は「学年団」ごとの島になっていると聞く。成城の場合、旧制高校の名残からか旧高校校舎にも職員室はなく、各科研究室があちこちに点在していた。新校舎になったとき、旧中学校舎のように大職員室をつくったが、教員の島は学年団ごとではなく教科ごとになった。ゆえにあまり面子の入れ替わりもなく、私のようにたまに異動が起こると、その変化を耳もキャッチするのだろう。

よく大爆笑がおこる島。いつも静かにカリカリ仕事をしている島。競ってでもいるのか内線電話が一瞬で取られる島…。

独りが嫌いではない筆者からすれば孤島の居心地は悪くはない。耳にはいるそれぞれ雰囲気の違う島の音色を聞くのもおもしろいものだ。

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