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  • 2023.04.21

    副校長ブログ「ゆめみる」第2号 『戦友』

 4月16日、首都圏模試の会場提供にあわせて、成城学園中高を紹介するイベントを記念講堂で開催した。
 成城学園中高の学校説明会では、生徒による学校紹介コーナーがここ数年来の恒例となっている。「Nexus(ネクサス)」と呼ばれる、入試広報部の生徒版ともいえる組織である。
 はじめは学校説明会中のひとつのコーナーとして、教員が声をかけた生徒に学校生活を紹介してもらう体ではじまったこの試みだが、今では上級生が下級生の面倒をみながらノウハウが受け継がれ、一種の部活のようになっている。教員の関わりは極力少なく、生徒目線で自分たちの学校を分析・評価し、外に向けてプレゼンをしている。実施後の来場者アンケートでも大変好評で、今や毎回担当生徒が変わるそのプレゼンを見るために、複数回説明会に足を運ぶとおっしゃる方も少なくない。

 私は今年から副校長職についたが、3月までは中3担任だった。コロナ禍が始まった2020年4月に中1担任として入った学年である。スタートから緊急事態宣言で学校が開けず、この成城学園中高の歴史上おそらく初めて、「海の学校」「山の学校」という看板行事をダブルで経験できなかった学年となった。
 Googleクラスルームというアプリに、Zoomを使ったオンライン授業に、YouTubeを使った授業動画配信にと、生徒はもちろんだが、われわれにとっても「革命」と呼んでもいいような大きな変化だったこの3年間、もがくわれわれの前には、いつも彼らがいた。

 「Nexus」のプレゼンに、今春高1に進学した、その代の生徒たちが4組登壇した。機器操作や照明などの裏方、学園内の案内係と、コロナ禍を共に過ごした生徒たちが活躍する。司会の私から彼らを紹介するタイミングの時、私の口から出たことばが「戦友」だった。高校生になった生徒たちの活躍は、本当にうれしかった。

 見えない敵と一緒に戦ってきた3年間の想いは、例年の関わり以上に深いのかもしれない。

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