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  • 2022.03.22

    【副校長ブログ24】成城の「美」を実感

 みなさま、こんにちは。今、中学高校共に成績交付・面談期間です。クラス担任の先生とこの1年を振り返り、次年度への課題を確認し、進級の準備をする大切な面談です。本校では頻繁に生徒との面談を行いますが、今回は保護者をお呼びしての面談もあります。中1から高2の5学年の各フロアーには緊張した空気が漂っています。

 期末試験終了後から部活動を徐々に再開しています。今日も第1グラウンドから、生徒たちの元気な声が聞こえてきます。今活動しているのは陸上競技部とサッカー部でしょうか。

 コリドーでは中3の4教科選択授業展が行われています。1月から2月の週4時間、自分たちの好きな分野でじっくり作品制作に取り組んだ成果が披露されています。日本画、油絵、陶芸、ステッチ、書道など、幅広い分野の作品を見ていると、生徒ひとりひとりが豊かでユニークな感性を持っていることに本当に驚きます。
 今回私が特におもしろいと思ったのは、金属板を使った作品群です。1つは銅板を熱した後、鏨(たがね)と金槌(かなづち)を使って叩いた作品です。16人の生徒が各々のピースを1つ作り、上下左右の人と協力しながら1つの大きな作品を作り上げています。担当の先生からお話を伺いましたが、背景に現在の中高校舎と昔の校舎が描かれているそうです。光沢のあるブロンズ色の作品は、その大きさも相まって圧倒的な存在感があります。

 そのすぐ横にはアルミ板を使った作品が展示されています。こちらは熱してから真鍮など他の金属でできた網を金槌で打ち込み、模様を付けたものだそうです。全体の形が四角だったり丸だったり、さらには湾曲の浅いもの、深いものなどさまざま。中央にはムーブメントと針がはめ込まれ、世界に1つだけのオリジナル時計になっています。
 やはり手を使ってものを作るのはいいですね。便利な2次元の世界で済ませることが多い今日、私たちの住む世界が本当は3次元のリアルなものであることを思い出させてくれます。コロナ禍で難しい状況ではありますが、成城学園では生徒の実体験の場をこれからも大切にしていきたいと思っています。

 さて、今日は朝方雨が少し降りましたが、その後晴れて気温がぐんぐん上がり、初夏の陽気となりました。これまでじっと耐えていた木々の新芽もはっきり見えるようになってきました。この季節、100年の森を歩く時には、足元に注意しながらそっと歩かないといけません。

 いよいよ新年度を迎えます。4月から新しい生活が始まるみなさんのご多幸を教職員一同心よりお祈り申し上げます。

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