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  • 2020.11.18

    【副校長ブログ11】卒業生インタビュー3

 こんにちは。今日は小春日和です。風もなく、とても穏やかな天気です。学園周辺の木々も色づき、晩秋の装いになりました。

 すっかり葉を落とした柿の木で、ヒヨドリが熟れた柿を食べています。残念ながら人の手はここまで届きません。

 第1グラウンドでは中学生の保健体育の授業が行われています。今日は暖かいので半袖でも大丈夫です。この後、散策している成城幼稚園の園児たちに出会いました。ほほえましい光景です。

 さて、9月に実施された教育実習生へのインタビュー最終回は英語の実習生Aさんです。高校在学中に留学経験のある彼女は、現在某大学外国語学部に在籍しています。

Q: 現在授業実習が行われていますが、今の感想を聞かせて下さい。
A: 私が1人の生徒と話をしていると、他の生徒たちも寄ってきて私に話しかけてくれます。そんな人なつっこい中学生が私は大好きです。授業実習は事前準備からその後の振り返りまで、やらなければならないことがたくさんあり目まぐるしい毎日ですが、とても充実していると感じています。
Q: 久しぶりに母校に帰ってきて、何か気が付いたことはありますか。
A: 設備や教材が大きく変わったことはもちろんですが、生徒と教職員の方々との距離がとても近いことを改めて感じます。生徒だった頃に私が毎日あいさつをしていた守衛さんまでもが私のことを覚えていてくれて大変驚きました。そして、ひとりひとりの生徒が主張している「個性」に対して寛容な学校だと思います。
Q: Aさんの中高生時代は、どのような学校生活を送っていましたか。
A: 中学時代はバトン部と文化祭実行委員会に所属していました。委員会に参加することで、部活動の枠を超えた先輩たちとの交友関係が広がったと思います。また、中1である先生に英語を教わったことで、日常生活で使うさまざまな英語表現にとても興味を持つようになり、それがその後の英語の習得に対する自分の取り組み方に決定的な影響を与えました。高校入学後は親の勧めもあって留学することを決め、そのために本気で勉強に打ち込みました。その当時はまだ大学受験をするつもりはありませんでした。
Q: Aさんは高2からAコースを選び、1年間留学をしましたね。
A: コース選択の際、留学するのであればAコースが良いのではないか、とのアドバイスを担任の先生からいただきました。2年の2学期から1年間、アメリカ合衆国のペンシルベニア州に留学し、進級して3年の2学期に元のクラスに復学しました。
Q: 留学して最も影響を受けたことは何ですか。
A: 私が通っていたのは公立の高校だったのですが、現地の同級生が卒業後の自分の将来についてしっかりとしたビジョンを持ち、自信をもって周りの人に話す姿にとても驚きました。それがきっかけとなって私も自分の将来について深く考えるようになり、自分の英語力にさらに磨きをかけたいと考えて受験することに決めました。Aコースには私の他にも受験を目指す人がいて、高い士気を保ちながら勉強に集中することができました。
Q: 後輩たちへのメッセージを一言お願いします。
A: 今のみなさんのまま、大人になって下さい。自分らしさをいつまでも持ち続けることができるのが成城学園の良さだと思います。そしてこれからもずっとこの学校を大好きでいてほしいと願っています。

 Aさんは高2から私のクラスに在籍していましたので、私自身彼女のことをよく覚えています。留学中は現地の学校やホームステイの様子を頻繁に英文のメールで、時には画像付きで報告してくれました。留学先の治安がよく、ホストファミリーにも恵まれるなど、とても幸運なケースだったと思います。帰国後は進路決定に向けて持ち前の集中力を発揮し、他の生徒とお互いに励まし合いながら受験準備に励み、合格を勝ち取りました。大学卒業後は一旦就職し、社会経験を積んでから教職に就くことを考えているとのことで、今後の活躍がとても楽しみです。

 さて、3回にわたって卒業生へのインタビューを掲載してまいりました。3人から直接話を聴き、また授業実習を垣間見ながら、高校を卒業後わずか4年でここまで立派に成長した彼らの姿に対して、私個人として感慨深いものがありました。
 3人のインタビューから、彼らが共にこの学園で培ったものが見えてきます。それは、ひとりひとりが興味・関心があることに打ち込みながら広く経験を積み、それを通して主体的に自分の将来を決め、努力し達成するという姿勢です。社会に出てから目指す方向性は違いますが、彼らのこれからの活躍を心から応援したいと思います。

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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