NEWS

  • 2015.09.07

    高校課外教室「南イタリアの世界遺産を巡る旅」を実施しました

課外教室「南イタリアの世界遺産を巡る旅」が始まりました。
今年度は8月27日から9月4日までの夏期休暇期間の実施です。

それでは旅の様子を報告していきたいと思います

◆【出発~第1日目】 8月27日~28日

羽田空港を出発し、10時間10分のフライトで現地時間の午前6時過ぎにドバイ国際空港に到着しました。

世界各都市からフライトが集中するドバイのハブ空港の巨大さに驚かされました。

3時間の乗り継ぎ時間の後、ローマまでは5時間50分ほどのフライトです。

ローマには定刻よりも早めに到着しました。
その後、専用貸切バスにてローマ市内のスペイン階段に向かい、徒歩でトレヴィの泉、フォロロマーノ、コロッセオ競技場の順で訪れました。ローマは雲ひとつない快晴で、気温が高いものの、木陰の下では涼しく気持ち良い気候でした。



  • スペイン階段にて


  • コロッセオ競技場にて


観光を終え夕方にはホテルにチェックインしました。


◆【第2日目】8月29日

昼間は気温が30度を超えるローマも、朝方は20度以下まで下がりとても涼しく快適です。

朝食後バスにてヴァチカン市国に向かいました。
本日はヴァチカン美術館から観光が始まりました。

朝9時の入館でしたが、美術館前には既に多くの観光客が集まっていました。主にラファエロの間と、システィーナ礼拝堂を見学しました。ラファエロ作「アテネの学堂」、ミケランジェロ作の「最後の審判」等、世界的に有名な作品をたっぷりと時間をかけて鑑賞しました。

美術館の後はサン・ピエトロ寺院内を見学です。私たちは既にセキュリティー検査を受けていたのでダイレクトに入場できました。荘厳な寺院内部を見て、生徒は皆感動していました。

 


サン・ピエトロ寺院前広場にて

その後は昼食を食べ、13:00にナポリに向かいます。

今日は土曜日でローマ市内は車が少なく
別の都市に来たのでは?と錯覚するくらい、
名物の?渋滞に悩まされることがありませんでした。

3時間ほどでナポリに到着しました。
こちらも市内はガラガラで3月に訪れた時の大渋滞が全くなく、ちょっと拍子抜けしました。

時間的に夜景を観ることはできませんでしたが、ナポリ市内とヴェスヴィオス山を一望できる高台から見た眺望は素晴らしく、心に残るものでした。

 


ナポリ市内を一望できるビューポイントにて


明日はこの旅のメインイベントであるカプリ島の青の洞窟の見学です。
 

◆【第3日目~カプリ島編~】8月30日

今日は日曜日です。ナポリ市内は殆ど車が走っていなく、
ホテルから船着き場まではあっという間に到着しました。
ナポリの渋滞の洗礼を受けないというのも何か寂しい?気がします。

ナポリからカプリ島に行くMolo Beverello港には
多くの観光客が船を待っていました。

本日は快晴、最高気温は34度の予報です。
海は凪っていて、心配した揺れもなく順調な約50分の船旅でした。

カプリ島港に到着し、次に30人乗りのモーターボートに乗り換えます。 そして海岸線に沿って断崖絶壁を横目に「青の洞窟」があるスポットに向かいます。
そこで4人乗りの小舟に乗り換え青の洞窟に入っていくのですが、 ここでは海上に停泊しての順番待ちとなります。
 


カプリ島


私たちは約1時間後の順番と宣告され少々気持ちが萎えましたが、通常でも2時間待ちが当たり前と言われていますので今日はまだ良い方だと言われました。
 


海上で順番待ち


ようやく我々の番となり、小舟に乗り換えます。 船頭さんが舟の真ん中に立ち、その前後に2人ずつ座ります。そして青の洞窟内部に入ります。高さ80cm、幅100cmほどの狭い穴をくぐり抜けるのはスリリングな体験でした。洞窟内部に入った途端に視界に飛び込んできたコバルトブルーの世界は長い時間待った甲斐があったと思う素晴らしい景観でした。
 


  • 小舟に乗り換えいざ青の洞窟へ


  • 青の洞窟内部


青の洞窟の見学を終えた後は一旦カプリ港に戻り、港からカプリ島の丘の上に、2500年前から栄えていると言われる広場に登山電車で登りました。 カプリ島の街を見下ろし、その美しい風景を堪能した後、今度は空腹を満たすため、山の中腹にあるレストランに歩いて下りました。
ここで食べたシーフード料理は絶品でした。
 


2500年前から今に至るまで栄えるウンベルト1世広場にて


昼食後はカプリ港にて一時間ほど自由行動をとった後、高速船にてソレントに向かいました。
ソレントでミニバスに乗り換え崖を登り、上部でもう一度別のバスに乗り換えてアマルフィに向かいました。

ソレントからは世界遺産に登録されている海岸線道路「Costira Amalfitana」を走りました。 右手に見えるサレルノ湾の眺望は大変美しく、素晴らしいのですが、断崖絶壁の脇を走る道路は崖下の海岸まで100m以上の高度差があり、右側の座席から見下ろすと手に汗を握らざるをえなかったです。
また大型車のすれ違い時にはあまりに狭い道路幅で、ヒヤッとする連続でした。
 


世界遺産道路Costeria Amalfitana 途中下車して


9世紀から12世紀にかけて海洋共和国として栄えたアマルフィには夕刻に到着しました。

現地ガイドのレッロさんに導かれ街の中を散策しました。
敬虔なクリスチャンである彼のガイドにより、聖アンドレアが祀られるドゥオーモ等を訪れ、薀蓄あるお話しを聞くことができました。


アマルフィ ドゥオーモ前 現地ガイドのレッロさんを囲んで

 
その後は隣街マイオーリに行き、宿泊ホテルHotel Sole Splendid に行き第3日目を終えました。

◆【第4日目~マテーラ&アルベロベッロ編~】8月31日

マイオーリを出発しサレルノに向かいました。
ここでアマルフィから続く世界遺産の道路Costiera Amalfitanaが終了し道路も広くなりますので中型バスから大型バスに乗り換えます。

サレルノから高速に入り、一路マテーラに向かいました。

マテーラは洞窟住居(サッシ)で有名な街です。ここで案内してくれた現地ガイドのアンジェラさんは日本語が堪能で始めから終わりまで日本語通訳無しでの案内でした。

マテーラの旧市街の洞窟住居群はメル・ギブソンが監督した映画「パッション」のロケ地としても有名で、その景観はまるでタイムスリップでもしたかのような錯覚を覚えるほど、神秘的な街並みです。



  • マテーラにて①


  • マテーラにて②


マテーラのあとはアルベロベッロに向かいました。

アルベロベッロはトゥルッロ(複数形はトゥルッリ)と呼ばれる白壁に円錐形の石積み屋根をのせた伝統的家屋が立ち並ぶ世界遺産に登録されている街です。

最初にトゥルッリが一望できるビューポイントに行き、その後街中を散策しました。親日家のマリアさんが経営する土産物店に立ち寄り、実際のトゥルッロの内部を見学させてもらいました。
マリアさんは姉妹都市である日本の白川郷から招聘されるいわば親善大使のような方です。
またお店は複数の日本のテレビ局に取材を受け、ロケにも使われています。
3時間近くたっぷりと街を散策しました。



アルベロベッロ マリアさんの店(トゥルッロ)の屋上にて


明日はレッチェ、オートラント、バーリを訪れます。

◆【第5日目〜レッチェ、オトラント、バーリ編〜】9月1日

今日から9月です。日本は大分涼しくなっていると聞きますが、こちら南イタリアは連日30度を超す猛暑が続いています。
あまりの暑さに生徒たちは、昨日宿泊したホテルのスイミングプールでしばし泳ぎ、昼間火照った身体を冷やしていました。

さて第5日目の報告です。
今日はレッチェを経てイタリア半島の最東端の街オートラントを訪れます。旅もいよいよ後半となってまいりました。

本日最初に訪れたのは、レッチェです。 レッチェは南イタリアのフィレンツェと呼ばれている古代ギリシア時代以来2000年の歴史を持つ街です。
バロック様式の建築が多いことで有名です。

20年以上前からレッチェに住み、陶芸家としても有名な長瀬浩子さんにお会いすることがきました。
長瀬さんは日本のバラエティー番組でも紹介されています。61歳で国立レッチェ大学で考古学を学んだ方です。 76歳ということですが、生徒に語学に関するご自分の考えを力強く語ってくださいました。



レッチェ在住長瀬さんを囲んで


長瀬さんとお別れし、市内の要所を見学し、昼食を食べた後、次の目的地であるオトラントに向かいました。



オトラントの港にて


オトラントはイタリア半島の最東端に位置する港町です。アドリア海に面しており、対岸はアルバニアがあり、海峡名を街の名に因んでオトラント海峡と呼んでいます。

のんびりとした雰囲気の港街を一時間ほど散策しました。
街の中心に聳えるカテドラル内部の床一面に敷き詰められたモザイク画の美しさは圧巻でした。

オトラントを後にして、本日の宿泊地であるバーリに向かいました。

バーリはアドリア海に面した港湾都市です。
サンタクロースのもととなった聖ニコラウスゆかりの地として巡礼地にもなっています。

一昔前は治安が悪く地でしたが、市が観光に力を注いだ結果、治安も改善され大変美しい街並みになったそうです。

街中で家の前で主婦たちがバーリ特産のパスタ(オレキエッティ)を作っているところを見学したり、美味しいジェラートを食べたりしながら、のんびりと散策しました。



バーリの港にて


明日は一気にポンペイに行き、その後最終日を過ごすローマに向かいます。
旅もそろそろ終わりに近づいてまいりました。

◆【第6日目~ポンペイ編~】9月2日

バーリで宿泊したホテルは以前シェラトンが経営していたそうで4つ星とはいえ大変豪華でした。
イタリアの朝食はビッフェ式ですが、朝から品揃え豊富です。
こちらのホテルは輪をかけて多くの食べ物が並んでいました。

バーリを出発し高速道路をひた走り一路ポンペイに向かいました。
予定よりも30分ほど早くポンペイ遺跡に到着しました。

ポンペイは79年のヴェスビオス火山の噴火により地中に埋もれたことで知られる世界遺産です。

遺跡見学前にまずは腹ごしらえです。遺跡入口近くのレストランでナポリ名物ピッツァ・マルゲリータやボンゴレ・ロッソ、カラマーリのフライなどを食しました。特にパスタはかなりのアルデンテでしたが、本場ならではの歯ごたえで大変美味でした。


  • 前菜1 ナポリ名物 ピッツァ・マルゲリータ


  • プリモ ピアットのボンゴレ・ロッソ



  • セコンド・ピアットのカラマーリ(イカ)と海老のフライ


昼食を食べた後、遺跡内に入場します。遺跡は全部見学するには何週間もかかると言われるほど広いので、その一部分の見学になります。約2000年前の街並みの様子が手に取るようにわかる遺跡を目の当たりにして、生徒は皆感動していました。気温32度という高温の中、2時間ほどの見学ツアーでした。


  • テルマエ(公衆浴場跡)の内部にて


  • 円形劇場にてイタリア人ガイドマルコ氏より説明を聞く



  • ポンペイ遺跡中心部の広場 ベスビオ火山を背景に


ポンペイを後にし、今回の旅行の起点であるローマに戻ります。5日ぶりのローマは平日だったので市内に入った途端、名物の渋滞にはまりました。ホテルに行く前に市内のレストランにてカンツォーネの演奏を聴きながら、最後のイタリア料理を食しました。

◆【第7日目(最終日)~ローマ編~】9月3日

帰国日です。生徒は7日間の旅の疲れが、多少あるものの元気な顔をみせてくれています。

ホテルを出発し、サッカーの競技場であるスターディオ オリンピコを訪れました。
本日はサッカーの試合が行われていないためスタディアムの近くまで行くことはできませんでしたが、正面入り口前で記念撮影をしてきました。



スターディオ・オリンピコ正面玄関前にて


その後はローマ近郊にあるアウトレットモール:カステル ロマーニに向かいました。地元のスーパーも隣接していてローマほどの喧噪がなく生徒達は優雅に最後のお土産を買うなどして過ごしました。



アウトレットモール:カステル・ロマーニ前にて


その後はローマ フェウミチーノ空港に向かいます。空港では7日間お世話になった日本人通訳ガイドの鈴木さんとお別れです。
鈴木さんのガイドのおかげでこの旅が一味違う旅になったことを生徒も感じていたのでしょう、ちょっぴり悲しい別れもありました。



空港にてガイドの鈴木さんを囲んで


さてローマを発ってドバイまでは約6時間、3時間のトランジットを経て、現地時間の午前3時にドバイを離れ、約9時間のフライトで日本に帰国しました。

8日間の旅は南イタリアの気候、風土、文化を知ることができた大変充実した内容でした。また一緒に行った生徒達が学年を越えて仲良くなれたことは、引率者としても喜ばしい限りです。生徒一人一人の心に残る素晴らしい旅でした。

NEWS一覧