今年の8月は、長雨であったり、突然のゲリラ豪雨で雹が降ったりと異常気象を感じる夏でしたが、海・山の学校、研修旅行、課外教室ともに大きな事故なく、無事に終えることが出来ました。
 いよいよ学校行事が盛り沢山の2学期が始まりました。先日、その第一弾となる第1回飛翔祭が開催されました。これは、昨年度までの中学校運動会、高校体育祭を1つにしたもので、新たに『飛翔祭』と銘打ち、中高生6学年7クラスが、縦割り7色のチームに分かれ、熱戦を繰り広げました。今回は、その実行委員長S君と優勝したブルーチームの団長であるK君に感想を聞いてみました。

第1回飛翔祭、成功おめでとう。そして、お疲れ様でした。早速、実行委員長のS君から飛翔祭を終えての率直な感想を聞かせて下さい。
S) 本当に出来て良かったというのが、率直な感想です。当初、高校生は高校生、中学生は中学生、別々にやりたいという雰囲気がありましたが、中高1つとして新たな決意を持って臨みました。飛翔祭を終えて、みんなから「楽しかった」という声を聞いて、とても嬉しかったです。
K) 昨年度まで、すべての行事を中高別々にやっていました。それだけでも大変だったのに、一緒にするというのは、正直無理だと思いました。いざやってみると、皆協力してくれて、最終的に良い形で終われてとても良かったです。
今、振り返ると1番苦労したことは、何ですか?
K) 僕は、人前に出て何かをやるという性格ではないのですが、去年の団長のすごさと新しいスタイルを作らなければならないというプレッシャーがあり、それを実践しなければならないことでした。
昨年の団長は、役者揃いで、そのプレッシャーは、相当なものだった訳だね。
K) はい。引継ぎというセレモニーが昨年から始まり、最初はあまり実感が無かったのですが、徐々にやらなければとういう気持ちになりました。
S君は、どうですか?
S) 2年生の時もスタッフとして働き、昨年はその前年を参考に作ることが出来ましたが、今年はゼロからのスタートだったので、最初のテーマ決めからとても苦労しました。色々と検討した結果、『祭り』というテーマを考え、中高生が一体となる第1回目のテーマを『祭り』にしたことが、成功の決め手になりました。
飛翔祭を通じて、何か後輩たちに伝えたいことは、ありますか?
K) 僕らが考えたことは、自分たちだけでなく、どうしたら全校生徒を楽しませることができるかということでした。先生方や実行委員、クラスメートの協力の大切さを実感しました。後輩たちには、是非、裏方で働いていた皆さんに感謝してもらいたいです。
S) 成城だからこそ6学年の繋がりを大切にしてもらいたいです。高校生にとって、中学生は邪魔だという先入観があったけれど、成城学園だからこそ縦の繋がりを大事にすべきです。後輩たちも口には出しませんが、感じたことも多いと思います。そこを大事にしてもらいたいです。
インタビュアーの意図を察してくれた感想で、助かります(一同笑)。模範的な回答でなくて、本音で語ってくれればいいよ。印象深いのは、何と言っても表彰式でのK君の涙だったのですが、どんな思いだったのですか?
K) 各チーム240名、7チームの対抗戦で、どのチームが優勝するのか全く予想できませんでした。応援のダンス、色別練習、朝練と色々な苦労が頭をよぎり、自然と涙が出てきました。
あの涙にK君の苦労が集約されていたんだね。(私も)感動したよ。これまで色々な行事を通じて経験を積み、成長して来たと思いますが、ズバリ二人に取って、成城教育をどう考えますか?
S) 自由そのものだと思います。行事とかも生徒主体でやらせてくれる。勉強も自主性を重んじた指導をしてくれる。強制が無いのが、成城教育の素晴らしい所だと思います。
K) 自分の居場所、自分の個性を引き出してくれる教育だと思います。先生との距離が近く、先生とのコミュニケーションが取り易い、相談しやすい環境がある所が良い点だと思います。
なるほど。それでは、最後に将来の夢を聞かせてもらいたいのだけれど、S君には、3年前の第1回ブログのゲストとして聞かせてもらっています。あれから3年経って、改めてもう一度聞かせて下さい。
S) 何とか勉強もラグビーも両立させて難関大学を目指す目標は、今も変わっていません。更に付け加えるとすれば、60歳くらいになったら幼稚園を経営したいです。子供好きであることや待機児童問題などありますし・・・。
それなら60歳まで待たなくても青年実業家として、大学卒業後にそちらに進んでも良いのでは?
S) 社会に出て色々な経験を積んで、最終的な目標が、これになります。
K) 僕は、近い所での夢は大学受験合格ですが、あまり将来のことについては、考えていません。ただ人が好きなので、接客業的な仕事に就ければと思います。
K君らしいね。今日は、色々と聞かせてもらって、有難う。改めて、第1回飛翔祭成功、おめでとう。

 やはり学校行事というのは、生徒の成長にとって、大きな役割を持っていることを実感しました。社会に出てから、言われたことしか、やらない、出来ない社会人が増えていると聞きますが、自分で考え、実行できる人になるためには、成城教育が有効であるのかも知れません。卒業生が、政界・財界・学界・芸能界あらゆるジャンルで活躍しているのは、このような素地があるからでしょうか。我々も現状に満足せず、次なる第2世紀に向け、新たな教育改革を進めて行かなければなりません。