初等学校だより

初等学校だより

 成城学園が掲げる教育改革3本柱の一つ、「理数系教育」。この改革を推し進める「情報一貫推進検討委員会」においてデジタル・シティズンシップ教育(以下、DC教育)を成城学園の情報一貫教育のフレームワークとして活用することが決定しており、現在各校ではこのDC教育のカリキュラム化に向けて検討を進めています。その活動の一環として、10月5日(水)、6日(木)、初等学校・中学校高等学校にて、デジタル・シティズンシップをご専門に研究されている今度珠美氏(鳥取県デジタル・シティズンシップエデュケーター・国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員)をお招きして研修会及び授業実践を行いました。6日に実施された初等学校での授業実践の様子をご紹介します。
 この日は、4年楓組で「ちょうどいいメディアの使い方」、5年椿組で「ネットいじめとアップスタンダー」というテーマでDC教育の授業を行いました。楓組では、ある人の1日のスケジュールを参照した後、タブレット、ゲーム、テレビなど、メディアを使う“ちょうどいい”時間を考えながら理想的な1日のスケジュールを作りました。メディアに触れる時間は1日のうちどのぐらいが適切なのかを、意見を出し合いながらクラスみんなで考えました。
 椿組では、普通のいじめとネット上でのいじめの違いについて話し合ったあと、あるクラスでネットゲームのチャットに書き込まれた悪口をめぐって、チャットに書き込んだ子、書き込みを読んで本人に伝えた子、悪口を書き込まれた子、それぞれの子どもたちの気持ちを想像し、「自分がもし同じクラスにいたらどうする」を考えて意見を述べ合いました。この授業の最後に、いじめやネットいじめの様子を見ているだけで何もしない人を「バイスタンダー」、誰かを支え、立ち上がる人を「アップスタンダー」ということを学び、先生から「みんなにはぜひアップスタンダーになって欲しい」という話があり「アップスタンダーとして今日からどんな行動をとるか」を考えました。

  • 1日のうちメディアにふれるちょうどいい時間はどのくらいか。理想的な1日の生活を考えてみました
    1日のうちメディアにふれるちょうどいい時間はどのくらいか。理想的な1日の生活を考えてみました

  • どんな1日が理想的か考えて…
    どんな1日が理想的か考えて…

  • 一人一人が考える「理想の1日」を作りました
    一人一人が考える「理想の1日」を作りました

  • 1人の1日を参考に「ちょうどいい感じ」のスケジュールについて意見を出し合いました
    1人の1日を参考に「ちょうどいい感じ」のスケジュールについて意見を出し合いました

  • ネットいじめの特徴として、「気付かれにくい」「ずっと残る」などの意見が挙がりました
    ネットいじめの特徴として、「気付かれにくい」「ずっと残る」などの意見が挙がりました

  • あるクラスでのネットいじめの話を聞いて、登場人物の立場になって気持ちを想像してみました
    あるクラスでのネットいじめの話を聞いて、登場人物の立場になって気持ちを想像してみました

  • 「みんなにはぜひアップスタンダーになってほしい」
    「みんなにはぜひアップスタンダーになってほしい」

  • 最後は、アップスタンダーとして今日からどういう行動ができるか各自で考えをまとめました
    最後は、アップスタンダーとして今日からどういう行動ができるか各自で考えをまとめました

デジタル・シティズンシップ

「情報技術の利用における適切で責任ある行動規範」を指し、DC教育は「デジタル社会における“善き社会を作る”“善き市民となる”ための学び」。ICT機器を使って情報のやりとりをすることが当たり前の民主主義社会で、活躍するために必要となるスキルです。

10月6日(木)デジタル・シティズンシップ実践授業
13時25分~14時10分 4年楓組 「ちょうどいいメディアの使い方」 授業者:菊地良幸
14時15分~15時    5年椿組 「ネットいじめとアップスタンダー」 授業者:秋山貴俊

初等学校だより一覧

page top