2026.07.29
初等学校では4、5、6年生が7月に夏の学校へ出かけます。夏の学校は、先生や同じ学年の友達と寝食を共にしながら、集団生活を通してさらに豊かな関係を築くことや、親元を離れて自身の健康に関心を持ち、責任感を持って行動すること、大自然の中で探究する心や感動する心を持つこと、その土地ならでは体験を通して土地の文化、歴史、自然に興味を持ち理解を深めることを目的として行う郊外学習です。今年は5、6年生が7月13日から17日の4泊5日、4年生が7月14日から17日の3泊4日で実施し、学校生活では得られない貴重な経験をしてきました。現地の様子をお届けします。
6年生:長野県乗鞍高原(7月13日~17日)
5年生:静岡県西伊豆(7月13日~17日)
4年生:群馬県みなかみ町(7月14日~17日)
6年生:長野県乗鞍高原
【1日目】
今日から、6年生の夏の学校が始まりました!朝7時に学園を出発し、バスに揺られて長野県へ。15時頃、無事に宿舎へ到着。
到着してまず行ったのは、夏の学校の開校式です。ホテルの方々、旅行代理店の方々、先生たち、そしてこれからともに過ごす自分たちへ。代表の子どもたちが挨拶をし、夏の学校への意気込みを語りました。
今年は天候の状況を考慮し、3日目に予定していた登山を2日目に前倒しすることになりました。そこで開校式の後は、さっそく2日目の登山に向けて準備です。
山岳ガイドのリトルピークス・小峰さんから、登山や山のこと、そして山から流れ出す水や日本の川について話を伺いました。山の川を汚せば、その水は少しずつ下流へと流れ、やがて私たちが暮らす地上の川にもつながっていく。だから、山をきれいにすることは、川をきれいにすることでもある。普段何気なく目にしている川も、その始まりをたどれば山へとつながっています。これから自分たちが実際に歩く山を通して、自然のつながりについても考える時間となりました。
そして、小峰さんから子どもたちに贈られたのは、「不便を楽しむ。不便は君たちへのギフト。不便があるから、工夫をするし、努力をする」という言葉。便利な日常を離れ、大自然の中で過ごす夏の学校だからこそ、感じられることがあります。
高山病にならないための過ごし方や、山の中で自分の身体と向き合うこと。そして、地上に還ったときにも、山で感じたことや学んだことを忘れないこと。2日目の登山を前に、技術や知識だけではない、大切なことをたくさん教えていただきました。
登山に向け、まずは、しっかり水を飲むこと。そして、しっかり眠ること。今日はゆっくり身体を休めて、翌日に備えます。6年生の夏の学校、本格的な活動がいよいよ始まります!






【2日目】
予定変更を受け、2日目は登山に挑戦です!空を見上げれば、気持ちのよい青空。絶好の登山日和となりました。目指すのは、標高3,000m級の山。登山口へ向かう前に、山岳ガイドのリトルピークス・小峰さんから、山で熊に遭遇したときの話を伺いました。熊はどれくらいの大きさなのか。どんな特徴があるのか。そして、もし出会ってしまったら、どのように行動すればよいのか。これから自分たちが足を踏み入れる「山」について、具体的に教えていただきました。
登山口に到着すると、日差しは強いのに、吹く風はひんやり。前日、小峰さんから教えていただいた「風速1mの風が吹くと、体感温度は約1℃下がる」という話を、さっそく身体で実感します。
そして、いざ登山開始!途中には雪渓も残っていました。小峰さんがガイドを始めた20年ほど前には、もっと大きかったという雪渓。しかし、年々その姿は小さくなっているそうです。もしかすると、これも温暖化の影響なのかもしれません。前日に学んだ山と川の話に続き、自然の変化を自分たちの目で見て、感じる時間となりました。
強い日差し。冷たい風。そして、少しずつ重くなっていく足。そんな登山の途中で聞こえてきたのは、「大丈夫?」「あと少し!」「一緒に行こう!」と、友達を励ます子どもたちの声でした。
そして、前日教えていただいた「不便を楽しむ」という言葉から生まれた、この日の合言葉は——「ナイス、ギフト!」。つらい坂道も、冷たい風も、思うように進まないことも「ギフト」。そう声を掛け合いながら、一歩、また一歩と山頂を目指しました。
友達の言葉に背中を押され、ついに山頂へ!そこには、頑張って登った子どもたちを待っていたかのような雲海が広がっていました。自分の足でここまで登ったからこそ見ることのできた景色です。
下山は、登りよりも少しすいすい。肩の小屋周辺では、持ってきたお弁当をみんなでいただきました。山で食べるお弁当は、いつもとは少し違う味がしたかもしれません。
帰りのバスでは、みんなくたくた。今すぐ眠りたいところですが、高度障害を防ぐため、眠るのはもう少し我慢です。
宿舎に戻り、お風呂に入り、夕食を食べ、夜は各クラスでミーティング。登山の疲れも少し吹き飛んだようですが……やっぱり、さすがに疲れが顔に出ています。3,000m級の山を、自分の足で歩いた一日。「不便は君たちへのギフト」前日に聞いた言葉を、この日身体いっぱいで感じることができました。
3日目はまた新しいアクティビティが待っています。しっかり水を飲んでゆっくり休みましょう。おやすみなさい!





【3日目】
前日に3,000m級の山を歩ききった子どもたちですが、朝から元気いっぱい!3日目は三つのクラスが、「岩魚のつかみ取り」「ネイチャーサバイバル」「キャンプファイヤー準備」の三つのアクティビティをローテーションしながら体験しました。
まずは、岩魚のつかみ取り。この日の活動は、竹串をつくるところから始まります。肥後守を使って竹を削り、自分たちで岩魚を焼くための串をつくりました。そして、いよいよ岩魚のつかみ取りです!コツは、頭と尻尾のあたりを同時につかむこと。素早く泳ぐ岩魚を追いかけ、何度も手から逃げられながら、ようやく自分の手でつかまえます。ここからは、「命をいただく」ということに向き合う時間です。自分でつかまえた岩魚を気絶させ、ハサミを入れ、腹を開き、内臓を取り除く。戸惑う子、なかなか手を動かせない子もいました。それでも、目の前の命から目をそらさず、一人ひとりが自分の岩魚と向き合いました。塩を振り、炭火でじっくり焼いていきます。焼き上がるまでの間には、ファイヤースティックを使った火起こしにも挑戦!はじめは「全然つかない!」と苦戦していた子どもたちも、何度も試すうちに少しずつコツをつかんでいきます。最後は、早火起こし大会!あっという間に火を起こせるようになった子も現れ、大盛り上がりとなりました。そして、待ちに待った岩魚の塩焼き。自分でつかまえ、自分で捌き、自分で焼いた岩魚の味は格別です。尻尾も、顔も、「食べられるところは全部食べよう」と口にする子どもたち。普段、何気なく使っている「いただきます」という言葉。自分の手で命に触れ、食べるところまでを経験したからこそ、その言葉の意味を改めて考えるきっかけをいただきました。
もう一つの活動は、「ネイチャーサバイバル」。「もし災害などで、電気・ガス・水道がすべて止まってしまったら、何があれば生き延びることができるだろう?」そんな問いから活動が始まりました。生きるために守るものは、順番に、①空気 ②体温 ③水 ④火 ⑤食べ物 まずはこの五つを順番に確保し、そして自分の身体にあるものをなるべく消費しないようにすることが大切だと教わりました。今回のネイチャーサバイバルでは、「体温」「水」「火」を確保する体験に挑戦します。体温を守るためのタープづくり。使うのは、ホームセンターでも手に入るシートとペグ4本、ロープ4本、そして長い枝2本だけです。完成図も、詳しい説明書もありません。頼りになるのは、わずかなヒントと仲間たち。「こっちを先に結んだら?」「枝をもっと立ててみよう」「みんなで引っ張って!」考え、試し、失敗し、またやり直す。友達と力を合わせながら、自分たちの手でタープを組み立てていきました。さらに、飲み水を確保するためには水を煮沸することが必要です。そのために、まずは自分たちで火を起こし、水を沸かします。前日の登山で聞いた「不便は君たちへのギフト」という言葉。便利な道具がすぐに答えを出してくれないからこそ、考え、工夫し、仲間と協力する姿がこの活動中もたくさん見られました。
そして、三つ目はキャンプファイヤーの準備!夏の学校のお楽しみの一つに向けて、づんずん、そのちゃん、おっきーの指導のもと、ダンスと歌の練習を行いました。身体を動かし、歌って、笑って。キャンプファイヤーへの期待も、少しずつ高まっています!
命をいただくこと。自分の身を守ること。仲間と知恵を出し合うこと。3日目も、手を動かし、身体で感じながら、たくさんのことを学んだ一日となりました。登山の翌日とは思えないほど、たっぷり活動した6年生。さすがに夜は……あっという間に夢の中へ。4日目もまた、夏の学校ならではの一日が待っています。





【4日目】
夏の学校も、いよいよ4日目を迎えました。
午前中は、岐阜県高山市の城下町を散策しました。歴史ある町並みを歩きながら、お土産を選ぶ子どもたち。「これがいいかな。」「家族には何を買おう。」友達と相談しながら、お店を巡る姿があちらこちらで見られました。夏の学校での思い出を、自分の心だけでなく、お土産という形でも家族へ持ち帰ろうとする子どもたちの姿が印象的でした。
午後は、この地域に伝わる伝統工芸「小灯(こあかり)づくり」に挑戦。職人の方の話を伺いながら、一つひとつ丁寧に制作を進めました。同じ材料を使っていても、出来上がる作品は一人ひとり違います。地域に受け継がれてきた文化に触れながら、自分だけの作品をつくり上げる、貴重な時間となりました。
そして夜は、子どもたちが楽しみにしていたキャンプファイヤーです。この日のために、3日目からダンスや歌を練習してきました。火を囲み、歌い、踊り、仲間と笑い合う時間。夏の学校の思い出が、また一つ増えていきます。さらに今年は、スペシャルゲストとして山賊と火の神が登場!突然の登場に驚きながらも、子どもたちは大歓声。炎の明かりのもと、会場は笑顔と拍手に包まれ、最後の夜は忘れることのできない特別な時間となりました。
この4日間、山を歩き、命と向き合い、生きる知恵を学び、仲間と励まし合いながら過ごしてきた子どもたち。たくさんの経験を重ねたからこそ、この夜の笑顔は、初日とは少し違って見えました。いよいよ明日は最終日。夏の学校最後の一日も、一つひとつの時間を大切に過ごしていきます。






【5日目】
いよいよ夏の学校も最終日を迎えました。朝は、お世話になった部屋の清掃から始まります。4泊5日を過ごした部屋を、自分たちの手できれいに整えながら、「来たときよりも美しく」という気持ちで最後の時間を過ごしました。
閉会式では、この夏の学校を支えてくださった多くの方々へ感謝の気持ちを伝えました。ホテルの皆さま、リトルピークスの皆さま、カメラマンさん、看護師さん、旅行会社の皆さま、そして夏の学校校長のまいまい。たくさんの方々に支えられて、この5日間を安全に、そして充実した時間として過ごすことができました。感謝の気持ちを込めて、6年生全員で学年合唱で歌った『チェリー』を披露しました。子どもたちの歌声には、この5日間で感じたことや学んだこと、そして支えてくださった方々への「ありがとう」の気持ちが込められていました。
……そして、ここで本当のサプライズ!こみちゃん(小宮山先生)と、そのちゃん(那須先生)のお誕生日をみんなでお祝いしました。会場いっぱいに響いた「ハッピーバースデー」の歌。先生方の驚いた表情と、それを見つめる子どもたちの笑顔が、とても温かい時間をつくってくれました。
名残惜しい気持ちを胸に、いよいよ帰路へ。この5日間、子どもたちは山を歩き、自然と向き合い、命をいただくことの意味を考え、仲間と励まし合いながら、多くのことを学びました。便利な日常を少し離れて過ごした時間は、不便だからこそ考え、工夫し、人と支え合うことの大切さを教えてくれました。
夏の学校で得た経験は、楽しかった思い出だけではありません。友達と交わした言葉、自然の厳しさや美しさ、「不便は君たちへの贈り物」「いただきます」「ありがとう」の意味を改めて考えた時間は、これからの学校生活、そして子どもたちの人生の中で、きっと大切な財産になっていくことでしょう。ご家庭でも、この5日間の思い出をぜひお子さまと一緒に振り返っていただければ幸いです。
6年生夏の学校を支えてくださったすべての皆さま、本当にありがとうございました。





5年生:静岡県西伊豆
【1日目】
1日目は曇り空のため、涼しい中でトンボロ観察ができました。珍しい生き物に子どもたちは興味津々!
お腹が空いた後のカレーは絶品でした。
5日間お世話になるホテルの居心地の良さに笑顔があふれています!






【2日目】
30℃を超える暑さにはなりましたが、青空のもと過ごすことができました!本格的な活動が始まる2日目は「黄金崎散策・シュノーケリング体験」「いのちの教育」「沼津深海水族館見学」の三つの活動をクラスごとに分かれて行いました。
クラスの仲をさらに深めながら、海について考える充実した一日になったようです。明日はどんな一日になるかな!?






【3日目】
天候に恵まれ、快晴の中で活動を行うことができました。
海では、普段なかなか見ることのできない生き物たちに出会い、実際に触れながら、子どもたちは終始大興奮でした!
朝から晩まで、元気いっぱいに過ごしています。いよいよ明日からは宿泊も後半戦です!




【4日目】
この日で3クラスとも海での活動は終了になります。
バディと力を合わせて乗り切った遠泳、深海について詳しくなった水族館見学、海の楽しさを知ったニッパーボード、広がる海の世界に感動したシュノーケリングなどなどたくさんの経験をすることができました。
また、夜にはそれらの活動でお世話になった方々、日々の生活を支えてくださったホテルの方々にお礼を伝える閉校式を行いました。
とうとう明日が、最終日!まだまだ楽しい活動が残っていますので、安全に気を付けて楽しんでいきたいと思います!







【5日目】
5日目、ついに最終日。お世話になったホテルをあとにし、土肥金山で砂金取り体験をしました。やり切った5日間、笑顔で初等学校に戻ってくることができました。5年生の皆さん、よく頑張りましたね。





4年生:群馬県みなかみ町
【1日目】
4年生にとって初めての夏の学校が始まり、群馬県へ出発しました。暑さを感じる中ではありますが、子どもたちは豊かな自然に触れながら、元気いっぱい活動しています。
午後は竹細工を行いました。便利なプラスチック製品が普及する前は、このように竹を使って箸やコップを一つひとつ手作りしていたことを学びました。子どもたちは汗を流しながら一生懸命取り組み、それぞれ世界に一つだけの箸とコップを完成させることができました。
2日目はいよいよハイキングです。体調管理に気を付けながら、安全第一で、仲間と協力し合い充実した一日を過ごしてほしいと思います。




【2日目】
2日目も天候に恵まれ、絶好のハイキング日和となりました。
午前中は、ガイドさんと一緒に森の中を歩きながら、自然について学びました。木々が生い茂る森では、涼しい風がとても心地よく、子どもたちは自然の豊かさを全身で感じていました。途中で立ち寄った沢では、冷たい水に触れ、「この水が利根川へと流れ、私たちの生活を支える水になっている」というお話を聞き、水の循環について学びました。また、「緑のダム」と呼ばれる森が、土の中にたくさんの水を蓄え、私たちの暮らしを支えていることも知ることができました。道中では、さまざまな植物や昆虫など、多くの生き物にも出会い、自然の魅力を存分に味わうことができました。子どもたちはガイドさんのお話に耳を傾けながら、楽しく学びの多いハイキングとなりました。
ホテルに戻ってからは、飯盒炊飯とカレー作りに挑戦しました。火起こしや野菜を切る作業など、それぞれが役割を分担し、班のみんなで協力しながら調理を進めました。自分たちで力を合わせて作ったカレーの味は格別で、笑顔あふれる時間となりました。




【3日目】
夏の学校も3日目となりました。
午前中はラフティングを行いました。最初は冷たい川の水に入ることを怖がっていた子どもたちも、活動が進むにつれて少しずつ慣れ、最後には自ら進んで水に入る姿が見られました。各班のガイドさんと息を合わせながらラフティングを楽しみ、途中で行われたリレーでは、力いっぱいパドルを漕ぐ姿が見られ、大いに盛り上がりました。
午後は学年全員でレクリエーションを行いました。さまざまな遊びを通して、高学年に向けた仲間との関わり方や遊び方を学ぶとともに、普段は関わる機会の少ない他クラスの友達とも交流を深めることができました。
夕食後にはキャンプファイヤーを行いました。大きく燃え上がる炎を囲みながら、仲間と過ごした3日間を振り返り、夏の学校の締めくくりにふさわしい時間となりました。天候が心配されましたが、雨に降られることなく無事に実施することができました。
4日目はいよいよ最終日です。最後まで気を抜かず、安全に気を付けながら、一人ひとりにとって思い出に残る夏の学校となるよう過ごしていきます。




【4日目】
夏の学校もいよいよ最終日を迎えました。
閉校式では、お世話になった方々へ4日間の感謝の気持ちをしっかりと伝えることができました。雨予報が心配されていましたが、最後の活動まで天候に恵まれ、予定していた活動を無事に行うことができました。
昼食後にはブルーベリー狩りを体験し、自分たちで収穫したブルーベリーをお土産として持ち帰ります。
この4日間を通して、子どもたちは友達と協力しながらさまざまな活動に挑戦し、心も体も大きく成長することができました。ぜひご家庭でも、お子さまと一緒に夏の学校での思い出や頑張ったことについて話を聞き、4日間を振り返っていただければと思います。


