初等学校だより
初等学校だより
成城学園初等学校では学校における劇教育の研究をしており、毎学期行われる劇の会とともに、対外発表として世間に広く公開する「成城・学校劇の会」を開催しています。学校劇の会の始まりは1921(大正10)年の「第1回成城・学校劇発表会」にまでさかのぼります。それ以来、学校劇発祥の地として研究を続け、数年に一度の開催を継続しています。9月7日(土)に、第28回目の開催となる成城・学校劇の会を開催しました。
今回は2つの劇を上演しました。1つ目は児童創作劇『扉をあけると』。文字通り子どもたちが一から作って上演する劇で、今回は「脚本を作らない児童創作」に挑戦。参加を希望した4年生34名はこれまで学内で接点がない人同士も含む、この劇のために集まった仲間です。子どもたちが自分で考えた言葉で進む台本のない劇を上演するにあたり、劇の練習に入る前に人間関係を構築するための活動に多くの時間を費やしたとのこと。物語は子どもたちが想像する扉の向こう側の世界を5つのグループにわかれて表現したもので、扉を開けるとどんな世界に繋がっているのか、予想もつかない展開で観客を楽しませてくれました。
2つ目はオリジナルミュージカル『Save The Earth(セイブ・ジ・アース)』。成城学園で誕生した原作『宇宙(おおぞら)への旅立ち』から誕生した、子どもたちに歌い継がれてきた「地球讃歌」という曲があります。その曲を含めたオリジナル曲、全16曲で再編したリメイク版のミュージカル劇が『Save The Earth』です。初等学校で受け継がれ、繰り返し上演されてきたこの劇を今回は3年生32名、5年生24名、6年生17名の計73名が演じました。2つの劇は、ともに5月から練習を始め、約4か月かけて準備してきました。初等学校の講堂を満席にした観客の皆さんを、劇の世界に引き込み、最後は会場が大きな拍手に包まれました。2019年4月の開催以来、コロナ禍により開催を見送ってきた学校劇の会。約5年の年月を経て再始動しました。
児童創作劇『扉をあけると』
オリジナルミュージカル『Save The Earth(セイブ・ジ・アース)』