研究方針
デジタル環境が急速に進み、ネット上には美しい自然の写真や、科学動画が溢れています。
それに加えてAI(人工知能)の発達は、私たちの学びの意味を大きく変えていく可能性があります。これらを支える科学技術の進歩は、今後も進化し続けていくでしょう。
そんな今だからこそ、私達は学びの中に、デジタルではない「本物」に出会う機会を多く取り入れたいと考えています。例えば、1台の車の台車を試行錯誤しながら、様々な動力で実際に動かしてみる体験。学校の裏庭(地獄谷)に川を掘って流水のはたらきを考える体験。カイコを飼って観察しつつ「蛾にするのか、糸を取るのか」を悩み、考える体験。遊び道具であるコマを様々に変化させながら力やバランスについて考える体験。成城恐竜ミュージアムの巨大実物恐竜化石に触れて生命について考える体験。本物の化石の入った石を金づちと釘で割って化石を探す体験。夏の学校で海や山に行ってマイクロプラスチックや気圧の変化・野生生物について考える体験。花火づくり、火おこし体験、スモークの中で光の屈折実験、巨大シャボン玉・・・・あげればきりがありません。
また、理科は授業時間だけで学ぶ教科ではないので、日常的に科学や自然の不思議さに触れられるように、理科室周辺の「理科展示」も工夫して行っています。休み時間や昼休み等に授業時間だけでは疑問が解消しなかった子たちが、「自由理科」をしに来ることもあります。
仮想世界やビッグデータとの伴走で学ぶ時代だからこその、実物と向き合って自分自身の脳や感性で感じ、試行していく過程を大切にしたいのです。
もちろん、新しい時代のタブレット活用やプログラミング教材(マイクロビット)なども上手に組み込みながらハイブリッド型の授業も行っていきます。
新しい技術の進化の中でも、「体験する自分自身を思考のど真ん中に据えて」じっくり丁寧に粘り強く考えていくことが重要と考えています。
2025年度研究テーマ:
私達がこれからの時代に必要と考えているのは「探究型の学び」です。探究とは簡単に言えば、体験の中から疑問(問い)を創り出して、実物を扱う中でトライアンドエラーを繰り返し(実験)、最後に自分なりの答え(結論)を導くという一連の過程の事です。自分や誰かによって生み出された「問い」は、授業の中で共有される事で、次の新しい「問い」を生み出します。そこで、多くの人によって議論され、試され、調べられた事で、誰かにとっての「ひとつの答え」にたどり着くかもしれません。また、その経験の中で、誰かにとっての「新しい発見」「新しい考え方」「新しい問い」が生み出されるかもしれません。この「今まで私の世界になかったもの」を生み出す過程こそ、探究のめざすところです。大人がまず探究する人になって「一緒に探究する人を育てたい」このことが私たち理科研究部が掲げる大きな研究テーマになります。
学校全体の研究テーマは「内面の豊かさ」です。私たちは、子どもたちが本来もっている「内面の豊かさ」を表に出し、より深く探究に向かわせるためには、「社会情動的スキル」の育成が重要なのではないかと考えています。社会情動的スキルとは、「目的の達成」「他者との協働」「感情のコントロール」などのスキルです。理科研究部では、探究型の学びに合わせて、このような分野の研究にも力を入れていきます。
研究実績 教育論文受賞実績
2019年 読売新聞社 読売教育賞 理科教育部門 優秀賞
2021年 SONY教育財団 科学教育プログラム 奨励校賞
2022年 SONY教育財団 科学教育プログラム 子ども科学賞
2023年 日産財団 理科教育助成 研究奨励校
2023年 日産財団 理科教育助成 理科教育賞大賞
2023年 成城学園 学園長賞 理科研究に対する功績
2025年 日産財団 理科教育助成 研究奨励校
2026年 日産財団 理科教育助成 研究奨励校