初等学校だより

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 10月16日(月)、 あいおいニッセイ同和損保が開設している「災害の記憶 デジタルミュージアム」を活用したNHK財団による出前授業が行われました。
 今回の出前授業は、 4年社会科の単元「自然災害から人々を守る」の学習として初等学校4年生の全クラスを対象に行われ、過去に身近な場所で起こった地震災害の史料から、何を学び、伝え繋ぐかを考えました。
 当日は、NHKのニュース番組にも出演されている気象予報士の斉田季実治さん、東京大学地震研究所附属地震予知研究センターの加納靖之准教授を講師としてお迎えし、「天気と過去のメッセージが私たちに教えてくれること」をテーマにお話いただきました。
 とても地震が多い国である日本。はじめに斉田さんから震度や地震速報についての説明があり、地震が起きたときにまず何をすべきかについて一緒に考えました。また、関東大震災や東日本大震災を例に、台風や大雨によって被害が拡大した火災や土砂災害、原発事故といった複合災害についてのお話しがあり、地震は揺れて終わりではないことを学びました。児童からは「自分で身を守るために、地震が起きたらどうしたらいいか考えておかないといけないと思った」等の感想がありました。
 続いては、江戸時代の浅草へタイムスリップ。大きなモニターに、江戸時代に起きた「安政江戸地震」の様子が描かれた絵が映し出されました。加納先生より、地震の後に火事が起きた様子が絵と文字で残されていることを教えてもらい、絵から読みとれることについて解説いただきました。
 授業の後半は、江戸時代の人が残した絵が何を伝えているのか考えてみました。グループに分かれ、配布されたiPadを使用して、各クラスがそれぞれ違う絵をみながら、気づいたことや考えたことを紙に書き込んでいきます。発表の時間では、「村が燃えて人々が逃げている」、「人が埋もれている」、「煙の数が20個あるから、それくらい大きな火事だったのがわかった」等、絵をみて気づいた細かい様子や感じたことが発表されました。
 最後に加納先生から「普段や避難訓練の際に、今日見た絵のことを思い出して、地震や災害をリアルに感じてくれたら良いと思います。地震に備え、お家でも、倒れたら危ないものはないか点検してみてください」とお話しいただきました。

  • 斉田さんより地震と複合災害についてのお話がありました
    斉田さんより地震と複合災害についてのお話がありました

  • 加納先生より安政江戸地震と絵についてお話いただきました
    加納先生より安政江戸地震と絵についてお話いただきました

  • モニターに映されたのは、江戸時代に起きた地震の絵
    モニターに映されたのは、江戸時代に起きた地震の絵

  • iPadを使ってグループワーク開始
    iPadを使ってグループワーク開始

それぞれのグループで、絵が何を伝えているのか考えます

絵をよく観察し、気づいたことや考えたことを発表しました

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