幼稚園生活

最近の出来事

 2月7日(金)、年少組が彫刻家の高橋智力先生による造形活動を行いました。今回は、細かく切った色紙を顔のさまざまなパーツに見立てて色画用紙に貼り付け、「顔」を作りました。
 最初に好きな色の画用紙を1人1枚ずつ選び、その両端をそれぞれ紙の中央に揃うよう内側に折ります。折った画用紙を顔の輪郭に見立て、目や口、鼻を作って顔ができるように小さく切った色画用紙を配置して、思い思いの好きな顔を作りました。「自分の顔を触ってごらん。どんなパーツがあるかな?貼る前に一度画用紙の上に置いてみて、全体のバランスを見てから貼るといいかもしれないよ」と智力先生からヒントをもらい、制作スタートです。慎重に紙を折り、小さく切った色紙を置いてみると…面白い顔ができて思わず笑顔に。あっという間にさまざまな表情の「顔」ができました。
 「今度は紙を貼り合わせてこの顔を立体にしてみよう」。折った部分を重ね合わせて、顔が立体的になるように糊で貼り付けました。「重ね合わせる幅によって顔の表情が変わっていくね。好きなところで貼ってみよう」と智力先生。先生に手伝っていただきながら、立体的な作品が完成しました。最後はみんなの作品同士をタワーのように積み重ねました。「お友達を増やすために作った作品。遊んでいて他のお友達の作品が壊れないように」。自分たちの作品に愛着を持つのと同じように、友達の作品も同じように大切にしながら一緒に遊ぶことを教えてもらいました。今回の造形活動では、平らな紙でも糊を使って立体にさせることができること、立体になった作品は立たせることができることを楽しみながら学びました。

  • 好きな色の画用紙1枚選んで…
    好きな色の画用紙1枚選んで…

  • 2か所折ります
    2か所折ります

  • 顔のパーツになりそうな面白い形の画用紙を選んで…
    顔のパーツになりそうな面白い形の画用紙を選んで…

  • 顔の形に配置してみました
    顔の形に配置してみました

面白い顔ができて思わず笑顔に

  • お友達と話しながら楽しそうに顔を作っていました
    お友達と話しながら楽しそうに顔を作っていました

  • 黒と白のシールをもらって好きなところに貼り
    黒と白のシールをもらって好きなところに貼り

  • 顔が出来上がりました!
    顔が出来上がりました!

  • 画用紙の端を重ね合わせて立体的にします
    画用紙の端を重ね合わせて立体的にします

  • 完成した顔を見合わせて「こんにちは!」
    完成した顔を見合わせて「こんにちは!」

  • みんなの作品を高く積み上げて遊びました
    みんなの作品を高く積み上げて遊びました

ともりき先生よりひとこと
「トーテムポール」
我々の日常生活の中で「何気ない当たり前のこと」の中から、如何にして感動を発見出来るか。こんなことを日々思いながら時間を過ごしているだけでも、流れる時間に彩りと奥行きが生まれたりするものです。ひとつのりんごが木から落ちる様子を見て、それを拾って食べた味のおいしさに感動する人もいれば、とある有名な法則の存在に気がついた人もいた様で、どちらの気づきも人の心を動かすほどの感動や驚きを「日常の当たり前の光景」から見事に掘り起こしている点では、同じくらい価値がある事ではないでしょうか。
今まで二次元である平面であった作品から、三次元である立体作品が出現する瞬間にフォーカスをあてる事で、子どもたちと解像度の高い感動を楽しく共有しました。
そして、出来上がった作品をトーテムポールとして積み上げる遊びを通じて、立体のみが持ち合わせる立体独自の可能性を実感してもらえたら嬉しいです。

重なり、積み上がっていく様子は、二次元と三次元では、まるで違う世界なのです。

(造形活動講師・高橋智力)

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