幼稚園生活
1月30日(木)、年長組が彫刻家の高橋智力先生による造形活動を行いました。今回は画用紙といろえんぴつ、はさみとのり、そして定規を使った作品作りをしました。
「自分だけの秘密の窓があったらそこから何が見えるかな。自分だけの好きな世界を描いてみよう」。最初に白い画用紙に窓から見たい景色を描きました。すぐに描き始める子、じっくり何を描くか考える子、ペースはそれぞれですが、みんな真剣に取り組み始めました。景色が描けたあと、続いてその景色に「窓」を作りました。好きな色の画用紙を1枚選び、まず2本の線を引きます。「まっすぐで同じ長さの線を2本描くにはどうしたらいい?」。智力先生の質問にさまざまなアイデアがあがる中「定規を使う!」という意見がありました。智力先生から「定規を使うと、まっすぐな線が引けたり、長さが分かったり、同じ線を何本も引くのにとても便利。ぜひ覚えてください」と呼びかけがあり、さっそく定規を使って線を2本引いてみました。はさみで線に沿って切り、さらに折り目を切ると窓が完成!その窓を先ほど景色を描いた画用紙とのりで貼り合わせて完成です。
そっと窓をあけると、そこには子どもたちが思い描いた見たい景色が。とても嬉しそうに窓を開いたり閉じたり、そして自分の描いた景色をお友達にも見せたりして楽しい造形活動の時間でした。紙を折る、線を引く、はさみで切る、のりで塗り貼りつける。一つ一つの工程を丁寧に重ねて、思い通りの作品に仕上げた子どもたち。さすが年長さんと感じるシーンがたくさんあった造形活動でした。
白い画用紙にクレヨンで好きな景色を描きます
何を描くかお友達と話したり、考えたりしてから制作スタートです
描き始めるとみんな夢中で自分たちの見たい世界を描いていました
どんな景色か智力先生に説明する場面
続いて窓枠作り。
好きな色の画用紙を選びます
まずは2つ折りにして…
定規を使って線を引きます
引いた線に沿ってはさみでカット
窓枠が完成!
景色を描いた画用紙のふちにだけのりを塗ります
窓枠の画用紙と貼り合わせて完成!
窓を開くとみんな笑顔に
ともりき先生よりひとこと
「3学期 年長組造形活動」
普段通りのあたりまえの生活の中にも、実はたくさんの感動の種が隠れていたりするものです。その隠れた種を見つけ、自分の世界に彩りとして取り込むことで、日々の何気ない時間や経験に奥行きが出ることがあります。アート作品制作のプロセスには、その種の見つけ方や取り込み方のヒントがたくさんあります。
3学期造形の時間をつかって、園舎の窓、お家の窓に注目してみました。窓があるおかげで、外の世界の様子が当たり前の様に見え、感じることが出来ます。今日のお天気、今は朝なのか夜なのか。そして、今度はその窓がもし自分だけの為にある秘密の窓があったとしたら、一体どんな場所で、どんな景色が広がっているのでしょうか? こんな投げかけを耳にした瞬間の、子ども達の目の閃き輝いた様子がとてもとても印象的でした。
リトルクリエイター達が、心に広がったありのままの光景を、ひとつの作品に自由な気持ちで表現し、お友達や先生、そして何よりもお家の方々と共有し、感動し合う時間の心地の良さを味わってくれていれば嬉しいです。
(造形活動講師・高橋智力)