幼稚園生活

コラム「たいこばしくん通信」

 年長組で、「色画用紙の貼り絵」を作りました。今まで、クレヨンで「自分」を描く経験は重ねてきましたが、画用紙を切り、のりで貼り合わせて自分の体を作るという活動に、今回初めて挑戦しました。作る時には、自分の特徴や普段の体の動きなどを思い出し、意識しながら取り組みました。まず、鉛筆で顔や体のパーツの線を描き、ハサミで切り取ります。この時、一枚の紙で作るのではなく、体の部位ごとに異なる紙を使い分けました。次に、重ねていく順番に気を付けながら、のりで貼り合わせて完成させました。作者に話しを聞いてみると(左から)

①「ワンピースを着ているの」お気に入りのお洋服を着た自分を表現したようです。
②「髪の毛と、お洋服の形を切るのが難しかった。」方向も考えながら髪の毛を切って貼り合わせ、袖口にも工夫が見られます。
③「走っている所にした」走るのが好きだから、腕や足の形や向きを考え、このポーズにしたそうです。
④「目を切るのが大変だった」滑らかな丸に近づけようと、一生懸命紙を切ったそうです。
 製作中、子どもたちは、「楽しいから笑った口にしよう!」と考えパーツを切ったり、お互いの姿と作品を見て、「◯◯ちゃんに本当によく似ているね!」と良い所を認め合う姿がありました。また、沢山のパーツを作る中で、体は色々な部位によって構成されていることを改めて知りました。「自分」と向き合い、細部にまで注目し表現された作品は、今にも動き出しそうです。
 こうして、一人ひとりがそれぞれ違う、とても生き生きとした作品ができたので、担任はこの活動での学びを活かして凸版版画に繋げることにしました。年長児40人の版画の作品は、文化祭の学園パンフレットの表紙を飾り、文化祭当日も展示し、多くの来園者に見ていただきました。細かなハサミさばきを必要とし、工夫を凝らした製作で、年長組ならではの作品となりました。

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