幼稚園生活

コラム「たいこばしくん通信」

 12月20日のクリスマス会を終えて、2学期が終業となりました。1人ひとりの顔を思い浮かべてみても、全員それぞれが年中として大きく成長した2学期だったと思います。自分のやりたいことを実現し、自信を持って生活を楽しんでいる様子や、人の役に立ちたいと自分で考えて行動したり、自分より年下の子のお世話に燃えている子もいました。話を聞くのも、自分の思いを伝えるのも一段と上手になりました。それから、友達とのかかわりに喜びを感じ、その輪を広げている様子もありました。今までもクラスの仲間でしたが、最近になって「今日○○ちゃんとお友達になったの♪」という報告があり、遊ぶ中で初めて心が通じ合ったと実感したのだろうと想像し、嬉しくなりました。子どもの感覚って本当に素直で尊いものだな、と改めて思います。

 成長する中で今までは感じなかった事を感じたり、気がつくようになり、うまくいかないと思う場面もあったと思います。お互いの思いがすれ違ってしまった時に仲直りをする様子も変わってきています。今までは「ごめんね」「いいよ」で終わっていた事も、色々な物事の道理も分かるようになってきた事で、すぐには納得出来なかったり、一筋縄ではいかない事も増えてきています。時に乱暴な言葉を使ってみたり、話を聞く場面でふざけてしまったり、いけないと分かっていて止められない事もあります。そんな時には、どう振る舞うべきだったか考える事を、自分で出来るように声をかけています。教師が具体的な答えを出す時もありますが、言われなくてはできない、というのではなく、自分で考えて行動出来た方が、今後子ども達にとっても無理がないと思うからです。もちろん人の迷惑になる事や著しく他人を傷付ける行為に関しては、厳しく指導しています。それ以外にはその時々に応じて、自分で気が付き、自覚が持てるように声のかけ方を工夫しています。例えその時に時間がかかったとしても、感じたり考えたりという心の揺れ動きや葛藤が成長の証だと思いますし、大切にしていきたいと考えています。

 お兄さん・お姉さんになったという自覚と、そうは言ってもまだまだ自分を通したいという思いもあり、そんな成長の狭間で誰よりも子ども達自身に戸惑いがあったのではないかと思っています。そんな子ども達を1番よく理解し、寄り添いながら日々過ごされている保護者の方々と一緒に、成城が大切にしている「三位一体」で、来学期も子ども達のより良い成長にとってできることを、考えていきたいと思っています。

6月から「たいこばしくん通信」をお読みくださり、ありがとうございました。
どうか楽しい年末を、そして良い新年をお迎えください。
そして、来年もよろしくお願いいたします

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