幼稚園生活

最近の出来事

6月19日(金)、年少組で初めての造形活動をおこないました。講師は幼稚園で造形の時間を担当いただいている彫刻家の高橋智力先生です。最初は智力先生とはじめましてのごあいさつ。「造形の時間では、道具を使って絵を描いたり、何かを作ったりします。今日はビー玉を使って絵を描きたいと思います。」と子どもたちに声をかけました。
 はじめに折り紙を手でちぎって好きな形を作ります。「どんな形でもいいですよ。丸でも四角でも、面白い形でも大丈夫」。子どもたちは折り紙をちぎりながら、思い思いの形を作っていきました。そして、ちぎってできた形の中からお気に入りを一つ選び、白い画用紙に貼り付けます。
 次はいよいよ、ビー玉を使った活動です。1つずつビー玉を取り、パレットの中へ入れます。「パレットからスプーンを使って、白い画用紙の上にポンと載せてみよう」。子どもたちはスプーンを器用に使って、白い画用紙の上でビー玉を転がし、ビー玉が動く様子を楽しんでいました。
 そこへ智力先生が子どもたちのパレットに絵の具を入れていきます。「今度は絵の具の中にビー玉を入れてみよう。そのビー玉をスプーンで白い画用紙の上に載せて転がしてごらん。」。絵の具のついたビー玉を画用紙の上で転がすと、線や模様ができました。子どもたちは真剣な表情でビー玉を転がし、ビー玉が軌跡を描く様子を楽しんでいました。別の色の絵の具が追加されると、その色にもビー玉をつけて転がし、作品はさらに色鮮やかになっていきました。
 「緑になった!」。水色と黄色の絵の具が自然に混ざり合い、新しい色が生まれることに気づいた子どもたち。色が混ざる面白さを発見しながら活動を楽しんでいました。また、ビー玉だけでなくスプーンを使って絵の具を広げる子もおり、一人ひとり異なる表現でカラフルな作品を仕上げていきました。
 最後に智力先生から、「みんなにしかできない、たった一つの作品ができました。大事にしてくださいね。」とお話がありました。初めての造形活動でしたが、子どもたちは説明をよく聞いて意欲的に取り組み、色の変化も楽しみながら作品づくりをすることができました。

  • 今日はこのビー玉でお絵描きをします
    今日はこのビー玉でお絵描きをします

  • 折り紙を好きな形にちぎります
    折り紙を好きな形にちぎります

  • 絵の具をつけたビー玉を転がしたら色が付いた!
    絵の具をつけたビー玉を転がしたら色が付いた!

  • 緑になったよ!
    緑になったよ!

真剣な表情で取り組む子どもたち

真剣な表情で作品づくりに取り組む様子が見られました

ともりき先生よりひとこと
はじめての造形活動

初めての造形の時間では、「上手に描くこと」よりも、「つくることって楽しい」と感じてもらうことを大切にしています。ビー玉の動きによって生まれる予測できない線との出会いを楽しみながら、自分の意図と偶然との対話を体験します。思い通りにならない現象を受け入れ、その中に面白さや美しさを見つけ出すことで、子どもたちは自らの発見力や創造力を育んでいきます。
また、手でビー玉を転がすのではなく、スプーンを使ってビー玉を絵の具からすくい出したり、弾いてビー玉を転がしたりと、道具を使う楽しさにもふれてもらいました。普段の食事で使っている身近な道具も、見方や使い方を少し変えるだけで、表現を生み出すための道具へと姿を変えます。人は古くから、手の働きを道具によって広げながら、新しいものをつくり出してきました。スプーンを使ってビー玉を操るという小さな体験の中にも、「道具を使って表現する」という、人間ならではの創造の楽しさが息づいています。
ビー玉の動きを工夫しながら、「もっとゆっくり転がしてみよう」「今度は少し水を足してから動かしてみよう」と、自分なりに試行錯誤を重ねる子ども達。そんな子ども達のワクワクに応えるように、一人ひとり異なる線や模様が生まれました。
こうして造形活動では、あらかじめ決められた正解を目指すのではなく、自分で試し、自分で発見し、自分なりの表現を楽しむ時間を大切にしていきます。一つひとつの小さな驚きや感動を丁寧に積み重ねながら、子どもたちが安心して挑戦し、自分らしい表現を育んでいけるよう寄り添っていきたいと思います。

(造形活動講師・高橋智力)

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