幼稚園生活

成城学園では、各学校でデジタル・シティズンシップ教育(以下、DC教育)の実践を積み重ねており、幼稚園から高校までの一貫したプログラムの構築を目指しています。DC教育の幼稚園での実践の一環として、12月1日(月)にデジタル・シティズンシップを専門に研究されている今度珠美先生(一般社団法人メディア教育研究室代表理事・国際大学GLOCOM Future Learning Lab 研究員)をお招きして、年長組の園児たちを対象としたDC教育の活動を実施しました。
「みなさんはテレビやゲーム、タブレットを、お約束を守ってとっても上手に使っていると思います」と話す今度先生の言葉から活動がスタート。この時間は、デジタル機器との上手な付き合い方についてお話しする時間であることをみんなで確認しました。次にみんなで「目をつぶらないゲーム」に挑戦。まばたきを我慢して目を開け続けると、「目が痛い!」「涙が出ちゃう」「目をつぶりたくなっちゃう」と、子どもたちから感想の声があがりました。先生は「みなさんがテレビやゲームに夢中になると、今みたいにずっと目を開けたまま見続けてしまうことがあります。そうすると目が疲れちゃうから、少し見たら目をお休みさせてあげようね」と、大切なアドバイスをくださいました。
続けて、テレビやゲームが大好きな男の子が主人公のお話を聞きました。「ご飯を食べるとき」「家族とおしゃべりしているとき」「お外で遊んでいるとき」「寝るとき」など、日常の様々な場面でゲームをしたり、タブレットを触っていた男の子が登場します。もし何かをしながらゲームをしていたらどうなる?と話し合いました。「ご飯中にゲームをしていたら?」という問いかけには、「よそ見をしてこぼれちゃう!」「手が止まって食べるのが遅くなっちゃう」など、次々に意見が出ました。主人公の男の子はいつもゲームやテレビばかり見ていたので、だんだんぐったりと元気がなくなってしまいました。どうしたら元気になるかな?という問いかけに、園児たちから「ご飯の時はゲームをやめる」「ゲームとテレビの時間を決める」「夜はちゃんと寝る」「休憩しながらちょっとだけ遊ぶ」といった、意見があがりました。
最後に先生から、テレビやゲームをやめられる3つの「おまじない」を教えていただきました。
1.ゲーム(やタブレット)を閉じる・テレビを消す
2.大きく息を吸う
3.大きな声で「おしまい!」と言う
みんなで実際にそのおまじないをやってみて、「お家の人にも今日のお話をする」という約束をして、活動が終了しました。
これから先、園児たちは遊びや学びの中でスマートフォンやタブレットといったデジタル機器を使う機会が増えていくことと思います。デジタル機器の良いところを最大限に生かしながら、自分たちの年齢に応じた上手な付き合い方を身につけることで、心身に負担をかけない安全・安心な使い方を習得できるよう、DC教育をこれからも続けていきます。
年長組がクラスごとに今度先生との活動を行いました
「目をつぶらないゲーム」に挑戦!
日常の様々な場面でのテレビやゲーム、タブレットの使い方を話し合いました
今度先生の問いかけに沢山の意見があがりました
子どもたち一人一人の言葉に丁寧に耳を傾けてくれる今度先生