教育

成城幼稚園で育つ力

自分の考え、感情に気付き、それを表現する力

「個性尊重」を 学園創設時より大事にしてきた成城教育の理念に基づき、各自の「個」を育てることに時間をかけ取組んでいます。「どう思っているのか」「どうしたいのか」など自分自身の思いや、まだ言葉にならない感情レベルの表現に対しても、教師は一人ひとりの子どもの気持ちに寄り添い、子ども達が「自分の考え、感情」を意識するようにつとめます。

自分を愛する力

「自己肯定感」「自尊感情」などの言葉で、その重要性が近年取り上げられています。しかし、このような能力を育てるには、単に「成功体験」を増やすよう導けばよいという単純な話ではありません。「自学自習」を大切にする成城学園の教育は 、失敗から学ぶことも大切に考えます。失敗してもそこから何かを得て成長していく、そういう「自分への信頼感」を育てることが、新たな環境の中でも自信をもって取り組んでいける力につながると私たちは考えています。

ひとの気持ち・考え方を理解する・思いやる力(コミュニケーション能力)

自由遊びが多いということは、他者と関わることが多いということ。当然、個性のぶつかり合いも増えます。そこでどう折り合いをつけていくかも子ども達は学びます。自分としたいことが異なる友達とどのように対応していくか。お互いに気持ちを伝え合うこと、寛容力、共感する気持ちなどを学んでいくことになります。このようなことを、当人達が納得いくペースで進んでいけるように、私たちは年長まで1クラス20人の少人数クラスが大事だと考えています。

計画的に 物事に粘り強く取り組む力(前向きの耐性)

欲求したことが実現するまでの時間が長いことに耐えられるかどうか、ということには、小さい頃からの日々の経験が大きく影響していると私たちは考えています。望んだことが実現しなかったという失敗に対してくじけずに取り組んだ結果、わかったことがあるという成功体験がどのくらいあるか。そういうことをいろんな遊びのなかで子ども達が体験できるように考えながら「楽しい」「やってみたい」気持ちを実体験のなかで育てることで、身に付く能力と考えています。

自分で発見する力

AI(人工知能)が様々な分野で活用され始め、人間の仕事もどんどん変わっていく社会で暮らしていくことになる子ども達にとって、「自分で発見する力」は私たち大人とは比べものにならないほど大事な能力になっていくでしょう。子ども達が、自分で発見していくことを大切に、そのための環境作りをすること。成城学園には、教師が子ども達に教えるのではなく、子ども達が自分で発見できるように導くことを大切に教育してきた「自学自習」の100年の文化があります。

これらの力を持った子ども達が有機的に結びつくことで、さらに、これからの時代に求められる力が育ちます。

大人たちが経験したことのない社会の変化のなかで、生活をしていくことになる子どもたち。そこで必要になるのは、一人でする意思決定ではないでしょう。
複数のユニークな「個」が協同(協働)することによってなされる意思決定、意見が異なる個々の意見が統合されて作り出される「グループによる意思決定」が重要と私たちは考えます。
「個」を育てることとともに、ひとと協同(協働)する力(リスニング能力、コミュニケーション能力、ディスカッション能力など)を育てることを私たちは大事にしています。

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