成城学園の取り組み / Topics

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成城学園の植物を感じてみよう-自然観察会-

2023.06.10

 6月3日(土)、「成城学園の学びの研究 新しい学校間交流による学びづくり研究グループ」による「自然観察会」が行われました。同グループは、2018年より幼稚園から大学までの教職員が教育研究所の助成研究として、学園内連携に関する研究を進めています。今回は、成城学園に残された豊かな自然を生かした環境教育についての研究の一環として、「自然観察会」を行いました。講師は、長野県で森林林業に関わる研究に従事し、成城学園 「100年の森」のアドバイザーでもある、小山泰弘氏をお招きしました。
 「一番大切なことは、植物は動かないこと。生まれた場所、植えられた場所で育つしかない」と話す小山氏。植物は動かないからこそ、その様子を観察すると、歴史や環境の変化を読み解くことができます。多様な視点で学びを探すことで、自然に対する新たな学びやアイディアが生まれ、環境教育やSDGsに繋がることをお話しいただきました。
 後半は、散策して実際に植物を観察。小山氏に解説していただきながら、杉の森、中学校高等学校内の100年の森、成城池等を周りました。同じ場所に生えていても、少しでも日があたるように枝を上に伸ばす木があれば、横に根を張ろうとする木もあり、成長の仕方にも個性が表れています。学園の歴史と共に変化する環境の中で多様に生きる植物の様子に、参加者からは「人間みたいで面白い」との声が多くあがりました。小山氏は「知識だけでなく、新しい視点をもって自然に触れることで、違った面白さを感じることができる」と話しました。
 小山氏は最後に学園に残る自然の魅力についても語り、「100年の歴史をもつ成城学園の自然は、樹齢70歳以上の木から、植えられたばかりの若い木まで幅広い世代の木があり、バランスがとれている」と述べました。
当日は、中高生や教職員を含む25名が参加し、自然の面白さや学園の魅力を再発見しました。

前半は、小山泰弘氏による講演

後半は学園内を散策し、植物を観察

小山氏に解説していただきながら、歴史や環境の変化を読み解きました