Copyright © Seijo Gakuen All Rights Reserved.
Scroll
2017.09.13
今から百年前、児童の天分を尊重し、児童を中心とする教育を実践する成城小学校が誕生しました。創立者、澤柳政太郎の教育理念は、今こそ見直すべき示唆に富んでいます。今回、成城小学校を源流とする学校が初めて一堂に会し、澤柳とその同人たちが残した教育的財産の継承と発展について、共に考えていきたいと思います。
日 時:2017年11月18日(土) シンポジウム:15:00-18:00 ※18:30から懇親会がございます。
会 場:シンポジウム 成城大学7号館007教室
成城大学へのアクセス
主 催:成城学園
共 催:明星学園・玉川学園・清明学園・和光学園
入場無料 どなたでもご参加いただけます
◇基調講演:北村和夫(聖心女子大学副学長)
「成城小学校の創設と大正新教育の多彩な発展」
◇パネルディスカッション
<パネリスト>
河住貴夫(明星学園中学校高等学校校長)、福田純一(明星学園小学校校長)
渡瀬恵一(玉川学園学園教学部長)
浅野輝一(清明学園学園長)、横山豊治(清明学園初等学校校長)
中野光(元和光大学教授)、両角憲二(和光学園常務理事)
竹下昌之(元成城学園初等学校校長)
<進行>
岩田一正(成城大学教授)
◇全体討論
18:30-19:30 成城大学 7号館地下ラウンジ
今から百年前、新宿牛込に理想の教育実践の場が誕生しました。明治大正の時代に「日本教育界の父」と敬愛された澤柳政太郎が創立した成城小学校です。実践的な教育思想家であった澤柳は、真の人間教育の場として初等教育に大きな価値を認め、その教育理念を実現するために新しい学校を作ったのです。
澤柳の新しい試みは全国の志ある教員の共感を呼びました。この学校には多くの意欲ある教育者が集まり、同人として切磋琢磨しながら、独自性のある教育実践を積み重ねていきました。そこで生み出された数々の成果は今日においても輝きを失っていません。そのスケールの大きさは一つの学校の枠を越えるものであったため、この小学校に集った教員には、後に、自身の教育理念を実践するため新しい私立学校を創立した者が何人もいました。それらの学校は時代の大きなうねりを乗り越えて、今日に至るまで特色ある歴史を歩んでいます。
児童の天分を尊重し、自ら学び考えることの大切さを誰よりも信じた澤柳の教育理念と実践は、一世紀を経ても全く古びておらず、むしろ今日においてこそ再評価されるべき示唆に富んでいます。成城小学校を源流とする学校において、それぞれに特色ある教育実践の歴史を育むことのできた背景として、澤柳の教育理念と実践を土台にしっかりと組み込んでいることが深く関係しているのは間違いありません。多様な形での教育改革が模索される今日、原点に立ち返りながら、それぞれの教育実践の足跡を具体的にたどることには、極めて現代的な意味が存在しているでしょう。
今回企画するシンポジウムでは、教育史の専門家をお招きして、大正新教育運動における澤柳の教育理念と成城小学校の位置づけと共に、その現代的可能性を示していただき、各校選出のパネリストからは、特色ある教育実践の積み重ねについて具体的に報告をしていただきます。その上で、澤柳とその同人たちが残した教育的財産を、これからの時代に、どのように継承し活用していけるのかについて、共に考え共有していく機会にしたいと思います。
【動画】成城学園創立者 澤柳政太郎「日本近代教育の基礎を築いた教育家」(ダイジェスト)