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教育研究所ニュース
2024.11.21
11月14日(木)、教育研究所は菊田史子氏(一般社団法人読み書き配慮 代表理事)を講師に迎え、講演会「気づけば伸ばせる学習障害 ~読み書き困難の解決をめざして~」を開催しました。
本会のテーマである学習障害(LD)とは、知的発達に遅れがないにもかかわらず、読み・書き・計算など特定の技能について学習上の困難がある状態を指し、日本語における発生率は、通常学級において6~7%とも考えられています。従来は、学習努力が足りない・勉強ができない、とのみ見なされてきたようなこうした障害について現在注目が集まりつつあり、合理的配慮のもとに困難を克服する教育現場での取り組みが進められています。
菊田氏はご子息がLDの当時者であり、読み・書きについての大きな困難に苦悩した小学生時代、パソコン等のデジタルツールの使用による困難の克服、受験におけるデジタル機器使用に関する学校との折衝、そして現在の大学でのご活躍まで、家族での取り組みと困難の克服に至るお話が展開されました。そして、LDの社会的解決を目指して一般社団法人「読み書き配慮」を立ち上げてからの支援事業や、全国の学校で理解と支援を深めるために取り組まれている啓蒙活動にも話題は及びました。
平日の夕方という時間帯にもかかわらず保護者・教職員・学生生徒など60名強の参会者が集い、実体験に基づく詳細なお話に聴き入りました。ご講演後には活発な質疑応答が交わされ、大変有意義な会となりました。
※本講演会の詳細は、『成城教育』204号(2025年2月末刊行予定)にて掲載を予定しています。