初等学校だより
初等学校だより
「積み木を使って力学を学ぶ」そんな話を聞きつけて5年生の理科の授業におじゃましてきました。
授業の導入として、最初に見たのは「じゅうりょくって、なぞだ!」という絵本。その中に出てきた「坂に行くと重力を便利に使える」という表現に、「どういことだろう?」という子どもたちの声が上がりました。続いて、先生が出してきたのは、ぶら下げてつり合いの取れたニンジン。それをつり合いの取れているところで切って重さをそれぞれ計ると…同じ重さではない!?子どもたちの頭の中が?マークでいっぱいになったところで、「その答えは、積み木を使うとわかるかもしれないよ」と、いざ積み木を使った実験へ!
用意されていたのは「トコ積み木」という積み木。これを使ってそれぞれが疑問に思ったことの答えを探すべく積み木を組み立ていきました。やじろべえを作ってニンジンのつり合いについて考えたり、どうやったらうまくビー玉を転がすことができるか積み木で傾斜の道を作ってみたり…小さな失敗を繰り返す過程で、小さな気づきがたくさん生まれ、それぞれが疑問に思っていたことを突き詰めて考えていくことができました。
(文責:企画広報部)
授業のポイント!
・感じる(=感動、おもしろいと思えること)
・考える(=探求、トライ&エラーで挑戦すること)
・見つける(=理解、自然界のつながりに気付いて自分の疑問が少し解けること)
の3つです。今日の子どもたちは、とても楽しそうで、どうすればうまくいくか、何度も失敗を繰り返して考えていました。そして最後に疑問に思っていたことの答えを見つけられた子もいました。でも、見つけることは今日できなくてもいいと思います。今日の力学の分野は高校にならないときちんとした理解はできません。だから、「なぜ?」という疑問を心の中に残し続けていくことが大切です。そうすれば、いつか答えを見つけ、すとんと落ちて理解することができるかもしれません。その種まきの授業ではないかと思います。(授業者・古野)