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  • 2016.01.23

「落ちているけど、きれいに咲いている花があるよ。来てごらん。」
年少組の男子A君の言葉。
誘われるまま、手を引かれ茂みの中に行ってみると、それは、枯れ葉の上にありました。
「・・・なるほど!・・・。すごい!よく気がついたわね!そして、本当にきれい。」
一輪の椿です。
A君は、私の感激ぶりに逆に少し驚いているようでした。
「ごめんなさいね、教えてくれたのがとても嬉しくて、A君の言うとおり、お花が綺麗だったから。」
コクリ、と頷くA君。
辺りを二人で見回すと、他のところにも花が地面にありました。
「ここにもあったわね!」
「先生、あそこにもあるよ。」と、しばらく続けました。

その後、他の教員から聞いたところによると、A君は最初に見つけた椿を大事に遊びの間持っていて、いろいろな人に見せていたそうです。


この記事を書いている教員は、椿が花ごと落ちるということを、知識として知りました。小学校の上級学年になってから、(花びらでなく花ごと落ちるので縁起が良くないから)病気見舞いには向かない、と母から教わったように記憶しています。
でも、A君は実際にそれを目の当たりにしました。
勉強して知識が増えていくのもいいけれど、体験したことは、忘れないと思います。
更に、「落ちているけれど、きれいに咲いている花」という言い方。まだ年少組でありながら、しっかりと言葉の能力を身に付けていると感激して、寒い園庭にいながら、心があたたかくなりました。


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