成城教育の「これから」~成城学園初等学校~

生徒一人ひとりの特徴をしっかり把握する
成城学園はもともと小学校からスタートしました。創設者の澤柳先生が、画一的な教育ではない、本当の教育を求めて大正六年に創立した学校 であり、その基本にあったのは「学校は子どもたちのためにあるべき」という考えです。今日でも「成城学園初等学校はどんな学校ですか?」と問われれば、 「子どもを中心に考えた学校です」と私はお答えします。
子どもたち一人ひとりは、いろいろな個性、さまざまな可能性を秘めています。その子どもたちのいいところを引き出してあげることが小学校の大事な役目だ と思います。そのためには子どもたち一人ひとりの特徴を、しっかり把握しなければなりません。さまざまな場面でその子のよさに気づいてあげること、またそ うして気づいた個性を教員同士が共有し、さらに保護者の方々にも子どもたちのよさを伝え、学校・家庭がそれを共通認識として持つことが、「子どもを中心に 考えた学校」として非常に重要ではないかと考えています。
学園の理念を実践する独自のカリキュラム
たとえば、三年生から始まる週一回の劇の授業は成城学園初等学校独 自のもので、コミュニケーション能力や人間関係の築き方を学び、自己表現力を身につける非常によい機会となっています。
劇の授業をはじめとする、他校にはない特色のあるカリキュラムや教科は、個性を尊重し、理想の教育、本当の教育を目指す実験学校であるという、創立以来 の伝統によるものです。教員もその伝統を守りつつ、それぞれが新しいテーマやアイデアを持って日々の教育を実践しています。現在も、学園創立100周年に 向けて「基礎・基本をしっかりと身につけさせ、さらに人間関係を深めていける場としての学校」をテーマに共同研究を進めているところです。
これからの時代は、このように個性や人間性を重視した取り組みがますます重要になってくると考えています。今日、子どもたちのコミュニケーション能力 の低下傾向が目立ちますが、豊かな人間関係を築ける子どもたちを育てるためには、家庭だけでなく学校教育でもそれを引き受けていく必要があると考えていま す。
ワンキャンパスという環境で育まれる思いやりの心
学校を訪れたお客様から、「成城っ子は優しくて面倒見がいいですね」とよく言われます。そんな思いやりの心を育てるのが成城学園の特徴で あるワンキャンパスです。隣には幼稚園があり、近くにはたくさんのお兄さんお姉さんがいます。卒業生がスキー学校のコーチや健康診断のお手伝いに来てくれ たり、また初等学校の児童が幼稚園児に太鼓を教えたりなどの交流が日常的に行われています。学校の枠組みを越えた相互交流を生む環境が、自然に思いやりの 心を育んでいるのではないでしょうか。学園の将来を考えるときには、この恵まれた環境を活かして成城学園にしかない一貫教育の柱をしっかり確立していくこ とが、今後ますます重要になっていくと思います。








