教育研究所ニュース

  • 教育研究所主催・研究集会「学校リスクについて考える」が開催されました

    2016.11.28

 去る11月24日(木)16時半より、教育研究所主催の研究集会「学校リスクについて考える—事故・教育内容・ハラスメント—」が開催されました。
近年、メディアなどでは「体罰」「いじめ」「ハラスメント」といった、様々なリスクについてしばしば話題となります。今回の研究集会では、そうした学校を取り巻くリスクに対して、教育現場に関わる教職員が、過度に臆することなく備えていくためには、どうすればよいのかという点について、法律と保険という二つの切り口から議論を深めていきました。
最初に大学法学部教授で弁護士でもある今野裕之氏より「学校リスクと法的責任」、東京海上日動火災(株)の高滝正彦氏より「賠償責任保険の概要と諸事例」というテーマで基調発表をしていただきました。続けて、その内容を踏まえながら、パネリストの原田新一氏(中学校教諭)、市川章氏(高等学校教諭)、成田博氏(大学法学部教授)、都築則幸氏(高等学校教諭)、加藤裕明氏(初等学校教諭)から、自身の体験も踏まえた上で、学校を取り巻くリスクの実情について、それぞれの視点から語ってもらいました。
以上の報告と質疑応答を通して、マスコミ報道から想起されるほど、教員が個人として背負うべきリスク負担と責任は無限定に広がってはいないこと、教育現場を取り巻く環境は、極端に不寛容になっているわけではないことが浮かび上がってきました。
普段はあまり馴染みのない法律や保険についての知見を深めると共に、生徒・保護者との対話という方法が、学校にとっては大きな武器となる、様々なリスクにたじろくことのない教育理念を持ち続けることが必要ではないか、といったパネリストからの発言に、この問題を考えていく際のヒントを得る機会となりました。

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