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  • 2016.02.18

    博学深究 14 全国パソコン入力コンクール 5分間の挑戦

    博学深究 佐藤卓

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 今年の中学入試、高校入試ともに大きな混乱なく、無事終えることが出来ました。先月18日に東京都心部では思いがけない積雪となり、交通機関が混乱しましたが、その不安をよそに、試験当日はいずれも良い天候に恵まれ、緊張した面持ちで受験会場に入る受験生を迎えることが出来ました。入学式での新入生との新たな出会いを今から楽しみにしています。
 さて、今回は電気部に所属していて、パソコン入力コンクールで全国大会出場を果たしたN君に大会の様子などを聞いてみました。

博学深究 14 全国パソコン入力コンクール 5分間の挑戦

第16回全国中学生創造ものづくり教育フェア・パソコン入力コンクール全国大会出場、優秀賞受賞おめでとう。
N) 有難うございます。
まず、この大会に出場するきっかけを教えて下さい。
N) 小学校5年生の終わりからPCスクールに通っていて、昨年秋の毎日パソコン入力コンクールに参加し、出場基準を満たしたので、出場することになりました。
どうして小学5年からPCスクールに通うことになったの?
N) もともと小さい頃から家でPCに親しんでいたことに加え、親からもこれからの仕事に必ず役立つ技能であることをアドバイスされ、通うことにしました。
予選である毎日パソコン入力コンクールというのは、どんな感じなの?
N) 6月大会、秋季大会、冬季大会とあり、協会からダウンロードのソフトがPCスクールに届き、スクールでチャレンジして、そのデータをエントリーする仕組みになっています。これが予選会ということになります。
ということは、インターネットのゲームやインターネット・カラオケみたいなイメージかな?
N) まあ、そんな感じですね。
それで、本大会はどんな様子だったのですか?
N) 武蔵野総合体育館であったのですが、大きな会議室にテーブルが10台、そこにそれぞれPCが置いてあり、10人ずつ1グルーブでコンクールが始まります。最初3分間の練習があり、続いて5分間の入力を競います。
相当緊張したでしょう。では、大会の結果を一緒に見てみよう。(日本パソコン能力検定委員会コンクール事務局から決勝の結果一覧が学校に届けられています。)N君の成績は、得点466、正解数388、不正解0、特別点78で、全国53位という結果。この特別点78というのは、どういうポイントなの?
N) ノーミスだと2割、1ミスで15%、ミスが多いと加点がありません。早さも大事ですが、ミスを少なくするというのも評価のポイントになっています。
なるほど。この技能を生かして、将来やりたいことはありますか?
N) 僕は、鉄道が好きなのですが、あえて現場で運転をするとかでなく、本社でダイヤグラム作るような仕事をやりたいなあと漠然と思っています。
N君に合っているかもね。学校では、電気部に所属しているけれど、今どんな活動をしているの?
N) PCで「スクラッチ」というソフトがあり、簡単な操作でプログラミングができるので、みんなでゲームを作る活動をしています。
ゲームとかに没頭すると、時間がすぐに経ってしまうけれども、勉強との両立は大丈夫ですか?
N) そうですね。時間の使い方は、自分なりにけじめをつけて努力しています。2学期は、その甲斐あって成績優秀賞をもらいました。今年度は春休みが少しばかり長いので、そこで沢山出来るように期末テスト2週間前なので、勉強に集中したいです。
それなら大丈夫だね。最後に、来年度の大会に向けて具体的な目標を教えてもらえますか?
N) ん~、そうですね。(少し考えて)45位入賞を目指します。約1年間あるので、しっかりと練習して頑張ります。
それでは、目標に向け頑張って下さい。今日は、有難う。

 PCに没頭すると勉強が疎かになることばかりを心配しますが、PCやスマホもしっかりとしたリテラシーを持って使えれば、とても便利なツールであることは間違いありません。しかし、自制が効かない中学生であると、親が口うるさく注意をして、その環境から遠ざけるしか方法がありません。N君と話しているとそのような心配を全く感じませんでした。遠ざけるよりは、むしろ使わせて教える。学校ではカバーしきれない点をしっかりと家庭でサポートされているN君の親御さんの教育が感じられるインタビューとなりました。運動部の大会報告と違い、また生徒の意外な一面を見ることが出来ました。